大人気韓国ドラマ『愛の不時着』を芸能界きっての韓国通、黒田福美さんが語りつくすエッセイが発売される。
2021年2月27日発売の『「不時着」しても終わらない』(主婦の友社)は、ドラマの背景や、韓国文化と日本文化の違い、韓国の魅力がぎゅっと詰まった1冊だ。
本書では、韓国と日本を40年近く行き来している黒田さんが、『愛の不時着』の名場面を取り上げながら、台詞や登場人物の行動・しぐさの裏に込められた韓国文化を解説していく。どれも、ドラマの世界を知るために有益な知識だ。
また、韓国ドラマに頻出する試着シーンや年齢・呼称のルール、愛の表現などの意味も紹介されている。これから他の韓国ドラマを見るときにも深く没入できるようになるだろう。
韓国人は自分の気持ちを全身全霊で素直に表す。日本人とは少し異なるメンタルが、私たちには魅力的に映るのかもしれない。そうした違いも取り上げていく。
また、『愛の不時着』で北朝鮮軍人として描かれているリ・ジョンヒョクは、寄り添い、支え、守る、新しいタイプのヒーローとしても注目された。実は、ジョンヒョクを演じたヒョンビンも海兵隊に志願した経験の持ち主だ。
日本人には理解が難しい、韓国人にとっての「38度線」と「兵役」「統一」についての著者の考察も必見だ。
さらに、巻末の「韓国ドラマあるあるキーワード集」も興味深い。【竜巻】はよく起きるのか、【パジャマ】を着て寝ないのか、【豆もやしのスープ】と【ジャージャー麺】の役割、【母体ソロ】の意味、韓国ドラマと半沢直樹の【土下座】の違い......など、韓国になじみが深い著者にしか書けない内容で、読むことでソウルの空気感を味わえる。
本書の目次は以下の通り。
Part1 私たちはなぜリ・ジョンヒョクに惹かれるのか
Part2 憧れの女性像ユン・セリは自分のことは自分で決める
Part3 韓国独特の「恨」の文化がユン・セリの上昇志向の原動力
Part4 遠くて近い韓国文化と日本文化 違いと魅力
Part5 韓国人女性の"これまで"と"いま"
Part6 越えてはならぬ38度線が強いる「兵役」と「統一」への願い
韓国ドラマあるあるキーワード集
韓国ドラマにハマっている方も、そうではない分野で韓国に興味がある方も、どちらにもオススメの1冊だ。文化や習慣を通して韓国を知ることで、コンテンツを違った角度から楽しむことができるに違いない。
当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?