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いじめ、DV、パワハラ...悪者が生まれる仕組みとは。

悪者図鑑

   メディアで連日報道されている、学校でのいじめ問題、家庭内暴力、会社でのパワハラ。世の中にはひどい人もいるものだな、と憤慨しつつも、他人事として考えてはいないだろうか。

   しかし実は、誰しも気づかぬ間に加害者にも、被害者にもなってしまう可能性がある。そうならないために、まずはなぜ「悪者」が生まれてしまうのか、その仕組みを知ることから始めよう。

   2021年2月5日に発売された『悪者図鑑』(自由国民社)は、自身も幼少期に貧困や虐待を経験したトキワエイスケさんが、リアルな言葉で綴る魂のノートである。

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画像は、『悪者図鑑』(自由国民社)

   トキワさんは、「悪」は社会情勢が不安定になることで可視化されやすくなるという。

   昨年は、新型コロナウイルスの流行、緊急事態宣言の発令と、日常に大きな変化があり、社会全体がまさに不安定な状況に陥った。自粛生活を余儀なくされ、今まで以上に外部との接触が減ったことで、DVの被害が増えたり、生活費を稼ぐために犯罪に巻き込まれたりするケースが多発。こんな時代だからこそ、社会の仕組みを見つめ直すことが大切なのかもしれない。

   本書は、何が「悪者」を発生させる原因となるのか、社会的弱者となった人が、どうして「悪者」になりやすいのか、現代社会が抱える問題を正しく分析し、解決策に導く。

   目次は下記の通り。

Chapter 1 なぜ、悪者はいなくならないのか?
Chapter 2 悪者が作られてしまう仕組みが存在していた
Chapter 3 悪者のやっつけ方を間違えつづけた300年
Chapter 4 今もエリートは何も知らずに間違いつづける
Chapter 5 悪者も幸せになる社会を目指さなければいけない
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画像は、『悪者図鑑』(自由国民社)より

   トキワさんは、子どもの頃、父親から殴る、蹴る、怒鳴る、などの虐待を毎日のように受けて育った。両親の離婚は成立したが、次に待ち受けていたのは、貧困だった。年収150万円の母との2人暮らしで食べていけず、生活保護を受けながらその日を生き抜くのに必死な日々が10年以上続いた。

   そんなある日、「なぜ自分がこのような環境にいるのか」疑問を抱き、母親に父について話を聞いた。そして、実は父親自身も、両親から虐待に近い教育を受けていたという事実を知る。

   そこでトキワさんは、自分のような家庭環境で育つ子どもを世界中からなくすため、株式会社アメグミを起業。200~300年後に「全員基本的幸福(UniversalBasicHappiness)」を実現できる新しい社会システムをつくることを目的とし、現在まで活動を行っている。

   帯に書かれた「僕は絶対に変える。このクソな世界を。」という強いメッセージに胸を突かれる。未来の子どもたちのために、200年後、300年後の世界を変えていく。気概と希望に満ちた一冊だ。


※画像提供:自由国民社

  • 書名 悪者図鑑
  • サブタイトルなぜ、「悪者」はいなくならないのか
  • 監修・編集・著者名トキワエイスケ 著
  • 出版社名自由国民社
  • 出版年月日2021年2月 5日
  • 定価本体1,500円+税
  • ISBN9784426126773

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