読むべき本、見逃していない?

あなたは、ゲーム実況していいの? 権利侵害してませんか?

 YouTubeなどの動画投稿サイトの人気はすっかり定着した。

 動画にはいろいろな個性や企画があって面白い。いきものの観察や、観光案内、スポーツ、お料理などユニークな作品が無数に公開されている。

 そして、人気のある動画コンテンツの一つに「ゲーム実況」がある。

写真は、『弁護士で作曲家の高木啓成がやさしく教える音楽・動画クリエイターの権利とルール』(高木啓成 著、日本加除出版)

 ゲーム実況は、テレビゲームをプレイしながらその様子を実況解説する動画だ。ゲームを楽しむためのさまざまな技やマニアックな視点での語りが人気をけん引している。

 ただし、ゲームは著作物。権利者の許諾なしにゲーム実況をすると権利侵害になる。
 有名なYouTuberがゲーム実況しているからOKだろうと、同じゲームを使って自分もゲーム実況してみようと思った方がいたら、それはとても危険。
 有名なYouTuberは権利者から許諾を得ていてOK、あなたは無断でやってしまってNG・・・そういう事態もあり得る。軽いノリから権利侵害で多額の賠償責任を負うことだって考えられるのだ。

動画・音楽をやっている方は読んでおいた方がいい

 ゲーム実況の話はほんの一例。動画や音楽をやっている方は、作品を発表するときに権利やリスクを知らないと危ない。

 そんなときに役立つのが、『弁護士で作曲家の高木啓成がやさしく教える音楽・動画クリエイターの権利とルール』(高木啓成 著、日本加除出版)だ。

 まず、書いた方の肩書が珍しい。著者の高木啓成さんはHKT48にも曲を提供する作曲家。それでいて弁護士でもあるのだ。

 クリエイター自身が、法律のプロとしてリスクや権利を解説しているから単なる制度の説明ではないのが本書の特徴。

 そもそも、音楽がお金になる仕組みから解説されているのも興味深い。そして、作曲、編曲、歌唱、仮歌、演奏の権利などについても説明されているので、収益化の根拠も理解できるし、守るべきものも把握できる。

 さらに、プロダクションと契約するときのアドバイスも掲載されていて、まさに著者が弁護士でありクリエイターであるがゆえに見えたリスクヘッジのコツも紹介されている。

 また、ひとえに権利といっても多岐に及び、著作権、著作隣接権、原盤権、著作者人格権、肖像権と枚挙にいとまがない。ただ、確実に権利は存在するので、知らなかったでは済まされない。

 自分の作品を守る上でも、ほかの人の権利を侵害しないためにも、クリエイターは要チェックの書籍だ。

一定の条件でゲーム実況を公認している会社やソフトウェア

 冒頭に触れたゲーム実況について補足しておく。本書を読むと、一定の条件でゲーム実況を公認している会社やソフトウェアについての情報も掲載されている(p.132)。条件に当てはまっていれば、あなたもゲーム実況動画を作って、正式に公開できる。すでに活動されているクリエイターの方は、秒でチェックしてみることをお勧めしたい。

 日本加除出版は、最近、面白い作品が続いている。先般紹介した『地下アイドルの法律相談』もチャレンジングな内容。同社のこれまでの書籍からみると、本書も含めて、かなり企業として新しいことに挑戦している。法律書の新しいテイストが生まれてきているのかもしれない。



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