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菅義偉首相は「ミスター・プレジデント」だ!

 2020年9月16日、第99代首相に選出された菅義偉氏。「プレジデント」(10月2日号)は巻頭特集「総理大臣『菅義偉』大特集&大解剖」を組み、独占手記を載せている。

画像は「プレジデント」(10月2日号)
画像は「プレジデント」(10月2日号)

 独占手記はちょうど1年前の2019年10月4日号に、愛読書を紹介する形で、自身のリーダー論を明かしたものを再掲載している。

 高校生のころから愛読しているのは、読売新聞の「人生案内」という人生相談コーナー。「世の中にはいろいろな人生があるものだな」と思いながら読んでいるそうだ。

 その次に挙げたのは学生時代から読んでいる『三国志』だ。局面によって変化していく人間関係は、政治の世界に通じるところが多いという。

 堺屋太一著『豊臣秀長――ある補佐役』を読んだのは、横浜市議会議員選挙に出る前後のこと。豊臣秀吉が大成した裏には秀長の支えがあったという。参謀論として読んだようだ。「私と秀長を重ねる人もいますが、官房長官はそれほど裏方でもありません(笑)」。

指導者は現場を全部知らなきゃ駄目

 もっとも詳しく語っているのは米国務長官をつとめたコリン・パウエル氏の『リーダーを目指す人の心得』(飛鳥新社)についてだ。パウエル氏には13カ条のルールがあるという。その一つが「小さなことをチェックすべし」。

 「指導者というものは、まずは現場を全部知らなきゃ駄目だと。細かいことを自分が知っていてやるのと、知らないでやるのとでは全然違うのではないでしょうか」

 パウエル氏の本に特に助けられたのが、2015年の平和安全法制の国会審議のときだという。審議時間は200時間以上にわたり、参議院で揉めに揉めた。その際、「なにごとも思うほどには悪くない。翌朝には状況が改善しているはずだ」というもう一つのルールを思い出したそうだ。

 時に楽観的になってみること。自信を失わず諦めないことが重要だ、という助言はその通りだったという。前駐日米国大使のウィリアム・ハガティ氏から離日直前、パウエル氏の直筆サイン入りの自伝の原書をプレゼントされた。「引退後、英語を勉強して、いつか読めたらいいなと思っています」と締めくくっている。

秘密管理を軽視する会社に未来なし

 「菅義偉の戦略的人生相談」の第10回も載っている。「『風通し』を口実に社内の情報がだだ漏れ。それを許す上司や会社への不信が募ります」という40歳男性管理職からの相談に、「情報は組織の『命運』を左右するもの。秘密管理を軽視する会社に未来はありません」と回答している。「お悩み募集中」とあるから、首相になってもこの人生相談は続きそうだ。このほかに「コロナを制し、経済を回す『スガノミクス』の全貌」などの関連記事も。

スガノミクスに乗り遅れるな

 メインの特集は「市場沸騰! スガノミクスに乗り遅れるな 急落でも勝ち残る株・投資超理解」。ニトリホールディングス会長兼CEOの似鳥昭雄氏による経済予測、投資家・村上世彰氏の「はじめての投資入門」、総力特集「不動産、大暴落に備えよ!」などを掲載している。

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