「遅刻するよ! 早くして!」
「ゴミが残ってるよ。掃除下手ねぇ」
「ゲームは1日1時間って言ったのに、まだやってるの? ウソつき!」
子どもへのダメ出し、思い当たることはないだろうか。後から「こんな言い方良くないな」と反省しても、言い続けてしまうのはなぜか。『叱りゼロ!「自分で動ける子」が育つ魔法の言いかえ』(青春出版社)を読めば、その答えと対処法がわかる。
著者は、子どもの不登校・ニート・引きこもり問題、夫婦関係の改善、婚活・就活など、家族・子育て・職場の人間関係に精通した「 お母さんサポート」の専門家 として活動する田嶋英子さん。ほかの著書に『今すぐやめさせたい 子どもを「ダメな大人」にする36の悪い習慣』(日本実業出版社)、『わがまま、落ち着きがない、マイペース...子どもの「困った」が才能に変わる本』(青春出版社)などがある。
本書の中で田嶋さんは以下のように読者に語りかけている。
「令和の時代に入って、つくづく感じているのは昭和世代の親と平成以降に生まれ育った子どもたちとの間のコミュニケーション・エラーの問題です」
たとえば、昭和世代の感覚で「がんばって!やらなきゃダメ」と励ますつもりで発した言葉が、子どもたちにはマイナスに受け取られ、かえってやる気をなくすこともある。
では、どうしたらいいのか。ポイントは「承認すること」にあり、自己肯定感を高めたり、チャレンジする心を育てたり、自分からチャンスをつかむ子になれるような、言葉の言い換えをすれば良い。
たとえば、冒頭の「早くして!」は「急ごう」と言い換える。「3分でできるかな? よーいドン!」と子どもをうまく導くことも大切だ。「下手」は「上手になる途中」と言う。「ウソつき」はその子にレッテルを張ることになるので、「今回は」「たまたま」の行動だと捉え、「次は守るようにしよう」とする。そして、そのためにはどんな工夫が必要かを考える。
ちなみに、よく言いがちな「ダメ」は、安全や命に関わったり法律に触れたりするようなケース以外は、頻繁に使わないほうが良い。しょっちゅう禁止されたり、「ダメな子」と言われると、子どもの自己肯定感は育まれないからだ。「ダメ」は「よくない」に言い換える。似ている言葉だが、子どもに届きやすく、本当にダメなときの一言が効果的になってくる。
親がふだん使っている言葉は、子どもの人生を左右するほどの影響力があるという。従来の「ダメ出し」から「叱る」やり方ではない、新しい子育ての成功法則。「自分で動ける子」になってくれれば、叱らずに済む。今すぐマネできる「言い換え」のノウハウが詰まった一冊。
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