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新書大賞2020に『独ソ戦』(岩波新書)

 「新書大賞2020」に大木毅著『独ソ戦』(岩波新書)が決まった。主催者の中央公論新社が2020年2月発売の「中央公論」3月号で発表した。「新書大賞」は、1年間に刊行されたすべての新書から、その年「最高の一冊」を選ぶ賞。13回目の今回は18年12月~19年11月に刊行された1500点以上の新書を対象に、有識者、書店員、各社新書編集部、新聞記者など新書に詳しい99人が投票した。

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写真は『独ソ戦』(岩波新書)

 大木さんは1961年生まれ。立教大学大学院博士後期課程単位取得退学。専門はドイツ現代史、国際政治史。千葉大学ほかの非常勤講師、防衛省防衛研究所講師、陸上自衛隊幹部学校講師などを経て、現在、著述業。著書に『ドイツ軍事史』『「砂漠の狐」ロンメル』、監訳書に『第三帝国の歴史』、訳書に『ドイツ装甲部隊史 1916-1945』『「電撃戦」という幻』など。「赤城毅」名での小説作品も多数ある。

 『独ソ戦』は19年7月刊。極めて悲惨で複雑な両国の戦いを、コンパクトにわかりやすくまとめていることが高い評価につながった。「通常戦争」にとどまらず、「収奪戦争」「世界観戦争」の側面が色濃くあったことを明確に解説している。

 BOOKウォッチでは昨年8月に紹介したが、長期にわたってランキングの上位をキープしている。岩波書店は受賞に伴い、第10刷・第11刷あわせて4万部を緊急重版し、計12万部となっている。

 このほか2位は『ケーキの切れない非行少年たち』(宮口幸治著、新潮新書)、3位は『教育格差』(松岡亮二著、ちくま新書)、4位は『日本社会のしくみ』(小熊英二著、講談社現代新書)、5位は『「家族の幸せ」の経済学』(山口慎太郎著、光文社新書)。

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