本を知る。本で知る。

「ガリばあとなぞの石」 たからしげる作 かとうくみこ絵

  母親を病気で亡くした誠大の夏休みは、惨たんとしたありさまだった。学者の父親が、山奥の洞窟に調査探検に行ったきり、行方不明になってしまった。妹の千奈津と2人、東京の自宅に残された誠大は、新学期が始まる直前、不動産屋に追い立てを食らって、山奥で暮らす大叔母のもとに行くしかなくなる。
 雲雀(ひばり)という、名前だけはかれんな大叔母は、ガリガリにやせていて、ガリガリのけちで、すしについてくるガリが大好物で、何かあるたびにガリガリと頭をかきむしる、貧乏だけが取りえのばあさんだった。
 名づけて「ガリばあ」と暮らし始めた誠大と千奈津のまわりに、おかしな事件が次々と起こり始める。ぜいたくを戒め、本当の友情とは何かを考えさせる小学校中学年からのジュニア・ミステリー。この夏、田舎の山奥に連れていってやれなかった児童をもつ親(と子)には、ぜひともオススメの1冊だ。

書名:ガリばあとなぞの石
著者:たからしげる作 かとうくみこ絵
発行:文溪堂
定価:1300円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

記事一覧 公式サイト

夕刊フジの書評からの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?