こどもの日に食べる柏餅にも使われるヨモギ。和菓子以外の使い道があまり思い浮かばないが、実は効能豊かで「ハーブの女王」とまで呼ばれるのだとか。国内で見られるだけでも数十種類も存在するという。
このたび、野草研究家の山下智道さんが、ヨモギ愛を注いだ1冊が発売された。『ヨモギハンドブック』(文一総合出版)は、なんとヨモギだけを紹介する図鑑だ。
本書では、国内で見られるヨモギ44種類を紹介する。葉の形や綿毛、頭花の形などで見分けられるという。花が咲くことすら知らなかった...という方も多いのでは?
こうして並べてみると、葉にもさまざまな形があることが分かる。
食用や薬用、神事や魔術など、暮らしとの関わりについても紹介。巻末にはおいしそうな「全国ご当地よもぎ餅一覧」も収録している。餅の食感だけでなく、ヨモギの種類によっても、風味や味わいが異なるという。
ヨモギを求めて海岸の断崖絶壁や3000メートル級の高山にまで登ったという山下さんの熱意が詰まった1冊。身近な場所に生えるヨモギもあるらしいので、じっくりと観察したくなる。
■山下智道さんプロフィール
やました・ともみち/野草研究家・野草デザイナー・シャーマンハーブジャーナリスト。生薬・漢方愛好家の祖父や、登山家の父の影響により、幼少から卓越した植物の知識を身に付ける。現在「ハーブ王子」として活動し、植物に関する広範で的確な知識と、独創性あふれる実践力で高い評価と知名度を得ている。国内外で多数の観察会・ワークショップ、野草料理メニューのプロデュース、ハーブやスパイスを使用したさまざまなブランディングに携わる。著書に『なんでもハーブ284(ポケット図鑑)』(文一総合出版)、『野草がハーブやスパイスに変わるとき』、『野草と暮らす365日』(山と溪谷社)、『かんたん!ちょっとスペシャル!ハーブ研究家・山下智道のソロキャンプごはん』(徳間書店)がある。TV出演・雑誌掲載も多数。
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