50代に入り、将来を見据えて暮らしをダウンサイズしていくことを考え始める方も多いのでは?
年齢を重ねて働き方が変わったり、子どもが独立したりといった変化があればなおさら、自分にぴったりくる住まいも変わってくる。引っ越しを考えるとしたら、終の棲家になる可能性も。賃貸か持ち家か、戸建てかマンションか、都心か郊外か、迷う要素はたくさんある。
何より気がかりなのが「お金」だ。家賃にせよ、住宅ローンにせよ、いつまで払い続けられるのか、そして、いつまで働くのかという、これまで見ないようにしてきた問題に直面することに。
みんなどうしているんだろう......? それを教えてくれるのが本書、『大人のひとり暮らし 住まいとお金』(主婦の友社)。人生後半、今とこれからの自分にぴったりくる住まいを見つけた人たちの実例集だ。
49歳の時に、「50代に向けての土台づくり」の一環として、都心の1LDKのマンションから現在の家へと転居したイラストレーターの柿崎こうこさん。それまでは築浅で駅近、好きな時間にゴミ出しができ、宅配ボックスも完備した便利な物件に住んでいたが、その分、家賃は高かった。払い続けていくにはこれまで同様のペースで働かなくてはならず、老後への貯蓄も必要となるとさらにがんばって働く必要がある。体力が衰えていくこの先を見据え、「非現実的」だと考えた柿崎さんは、住居費を減らすことを重視して、引っ越しを決めた。
1年かけて物件を探し、ようやく巡り合ったのが、郊外に建つ築33年の家。結果的に、家賃を4万円減らすことに成功した。
少し不便でも、かねて希望していた猫との暮らしもかなった柿崎さん。引っ越しについて、こう語っている。
「古い家なので、気になるところはたくさんあるのですが、そのおかげで工夫する楽しさを知ることができました。先のことを考えると焦燥感にかられますが、この家に引っ越し、暮らしを整えるうちに、これからも自分でなんとかしていけるだろうと思えるようになったことは、大きな収穫です」
本書ではこのほか、43歳のときに自分のためだけの一戸建てを新築したツレヅレハナコさんをはじめ、ライアー奏者で手仕事作家の山下りかさん、人気インスタグラマーのようさん、しょ~こさん、フリーライターの藤谷千明さんら、「いまの私に寄り添う住まい」を見つけた人々を取材している。
2章では、大人のマンションリノベーションについて、メリットや注意点とともに、リノベに取り組み自分らしい住まいを手に入れた3人の部屋を紹介している。「リノベとリフォームの違いは?」「女性の単身リノベの費用の目安は?」など、リノベのプロが答えるQ&Aも参考になる。
3章では、老後も快適に暮らすために知っておきたいお金についてまとめている。賃貸派と購入派、それぞれの実例からヒントがもらえる。
ほかにも、「ひとり暮らしの終の棲家の探し方」や、「60代、70代の転機と住まいのストーリー」、「おひとりさまのエンディングノート」、「ものを減らすお片付けノート」など、住まいと暮らしを快適にする記事が満載だ。これまでひとり暮らしをしてきた人も、これからひとり暮らしをする人も、先人の事例に学び、この先の暮らしをイメージしてみては。
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