バッグとアクセサリーのデザイナー・坂 雅子さんは現在60歳。
彼女のブランド「acrylic(アクリリック)」は、おしゃれなマダムたちに大人気だ。機能的な素材や洗練されたデザイン、並外れた使いやすさがその理由で、「一度使うと手放せない」と評判だ。
そんな彼女だが、はじめからデザイナーを目指していたわけではないという。むしろ、長い間の回り道を経た遅咲きだったようだ。
2023年3月20日『遅咲きでもいい。「好き」を仕事にする勇気』(主婦の友社)が発売された。
本書では、坂さん流の「何歳でも遅くない、ひとりで成功する仕事術」を紹介していく。好きな仕事を探している多くの人に勇気を与えてくれる1冊だ。
坂さんは元々、デザイナー志望ではなかった。青山学院大学卒業後に、ゼネコンOLや建築写真ギャラリーのアルバイトなどを経て、自分のやりたいことを探し出した。
その後、独学でアクセサリーのデザインを始め、40歳でブランドを立ち上げた。2年後の2005年には広尾にショップをオープンし、順調であったものの、コロナで大打撃を受けて閉店してしまう。
それでもあきらめずに、オンラインショップを拡充することにした。これが成功して、売り上げが回復し、年商を2億円近くへと伸ばしていった。
坂さんのキャリアはずっと順風満帆であったわけではない。自分の「好き」を見つけて努力したからこそ、ビジネスを成功させることができたのだ。そして、困難をも乗り越えることができた。
そんな坂さんの言葉は、私たちにも響くものがある。年齢を理由にあきらめるのにはまだ早い。まず、自分の「好き」を知るところから始めてみてはどうだろうか。
<目次> ■Introduction 坂雅子さんの本をつくろうと思ったわけ 編集者 依田邦代 ■PART1 私にとっての「仕事」 ・私が産業資材でバッグをつくるわけ ・社長も社員も私だけ。「一人で全部やる」ということ ・毎日のおもな仕事は段ボール箱とともにある ・コロナ禍でショップを閉店。オンラインに活路を ・現在アクリリックの販売ルートはおもに3つ ・「知らない人で店が埋まったら、それが成功」 ・2022年秋の「アクリリックと素材展」
■PART2 「アクリリック」誕生から現在 ・ハマトラともサーファーとも無縁の80年代 ・「私のしたいことは何?」さまよい歩いた90年代 ・離婚も覚悟。飛び出したロンドンで人生が変わった ・「このリングは誰の作品?すぐニューヨークに呼んで ・「バッグは売れる」アクリリックの新たな展開 ・私が作りたいのは「作品」ではなく「商品」 ・原点は素材。素材あってのアクリリック ・特殊な素材をバッグにする確かな縫製技術 ・本気で売ってくれる店にしか預けたくない
・アクリリックを支えてくれる人がいるから
■PART3 「アクリリック」という私の表現 ・流行を追わない。時代におもねることをしない ・コミュニケーション能力の高いアクセサリーを ・使い勝手のよさを追求したメイドインジャパンです ・私が大好きなバッグの素材 ・自然素材を使うことだけが「エコ」ではないはず
■PART4 ひとりの人として、女性として ・60歳の私。おしゃれの最適解は「黒」 ・マイブームは「ボレロ」。生地を変えて多彩な表情に ・ワントーンで色を重ねるおもしろさに目覚めて ・スペイン王室の晩餐会で活躍したボレロ ・大好きなアクセサリーとの距離感を見直す ・白い壁に映し出されれる光。坂茂の世界に住む ・物を持たない、増やさない。軽やかに暮らす ・まだまだ働く私。健康はやっぱり大切です ・40歳まで悩み抜いた日々が、いまの私の財産
■Epilogue
■坂 雅子さんプロフィール ばん・まさこ/バッグ&アクセサリーデザイナー、バイヤー、株式会社acrylic代表取締役。 1963年、東京生まれ。大学卒業後、大手ゼネコンOL、写真ギャラリーアルバイト、建築設計事務所、デザイン事務所勤務を経て、グラフィックデザイナーに。その後、独学でアクセサリーデザインを学び、2003年にブランド「acrylic(アクリリック)」設立。素材から製造まですべて丁寧な日本製にこだわり、産業資材などの特殊素材を使用したシンプルで洗練されたアクセサリーやバッグのデザインが評判に。2005年、広尾にショップオープン。2020年、コロナ禍で閉店。現在は国内外のセレクトショップへの卸、個展開催のほか、オンラインショップ運営。夫は建築家の坂(ばん)茂氏。www.acrylic.jp https://acrylic-online.stores.jp/ インスタグラム:@acrylicmasakoban
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