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「超がつく凡人」でも芸能界で生き残る。芸人兼人気放送作家"サトミツ"って何者?

スターにはなれませんでしたが

 "サトミツ"こと佐藤満春さんをご存じだろうか。お笑いコンビ「どきどきキャンプ」のツッコミ担当であり、放送作家、ラジオ番組のパーソナリティー、トイレや掃除の専門家としても活躍している。放送作家として現在手がけているのは、「ヒルナンデス」「くりぃむナンタラ」「オードリーのオールナイトニッポン」など、テレビとラジオの人気番組19本だ。

 さまざまな顔をもち、オードリーら多くの芸人から信頼される"サトミツ"は、いかにして出来上がったのか。佐藤さんが自らの仕事観・人生観をつづったエッセイ『スターにはなれませんでしたが』(KADOKAWA)が2月17日に発売された。


影が薄い。
地味。
存在感がない。
趣味も特技もない。
大勢の中で委縮する。

芸能人としては致命的なこの僕の特徴こそが、僕の根幹を作っています。
(「はじめに」より)

 個性や才能がひしめく芸能界に身を置きながら、自身を「超がつくほど凡人」と言う佐藤さん。2001年のコンビ結成から今年で20年以上が経つが、「凡人」でありながら今のスタイルで芸能界に残れているのは、「いろいろなことを諦めてきた」からだと自己分析している。

 王道の「スター」にはなれない。でも、苦手なことや向いていないことを諦めて、残った「自分の熱」を信じて動いてきた日々。その中で「素敵な方々との出会い」に恵まれ、「向いているであろう場所」に転がっていって今がある。その生き方は、かつての佐藤さんのように「自分には何もない」とふさぎ込んでいる人に、勇気を与えてくれるに違いない。

 芸能の仕事をしていると、世間に「知られていないこと」「知られていないもの」は「悪いこと」のように扱われることが多々あります。
 が、僕に関しては全くその意識がありません。それは「有名ではないけど実はすごく素敵なもの」をたくさん見て、体感してきた実感があるからかもしれないし、才能や華もなく誰にも知られていない自分へのある種の言い訳(それはそれはよくできた言い訳)なのかもしれません。
 僕自身も日本国民のほぼ全員に知られてはいない、しかしながら精一杯、ずっとずっといいものを作っているという自負を持ちながら、今日も生きています。

(第1章「影が薄い、地味、真面目にしか生きられない僕の人生」より)

 本書はエッセイのほか、佐藤さんが出会ってきた「素敵な方々」である、以下のゲストとの対談も収録している。

若林正恭さん(オードリー)
春日俊彰さん(オードリー)
松田好花さん(日向坂46)
DJ松永さん(Creepy Nuts)
山里亮太さん(南海キャンディーズ)
安島隆さん(日本テレビ)
舟橋政宏さん(テレビ朝日)
オードリー・若林正恭さん(左)と佐藤さん
オードリー・若林正恭さん(左)と佐藤さん

オードリー・春日俊彰さん(左)と佐藤さん
オードリー・春日俊彰さん(左)と佐藤さん

南海キャンディーズ・山里亮太さん(左)と佐藤さん
南海キャンディーズ・山里亮太さん(左)と佐藤さん

もくじ
第1章 影が薄い、地味、真面目にしか生きられない僕の人生
第2章 芸人 佐藤満春
第3章 作家 佐藤満春
第4章 人間 佐藤満春
第5章 無個性と呼ばれた僕だからこそ伝えられること

■佐藤満春さんプロフィール
さとう・みつはる/1978年、東京都町田市生まれ。2001年お笑いコンビ「どきどきキャンプ」を結成。芸人としての活動のほか、トイレや掃除に造詣が深くトイレ・掃除の専門家、ラジオ番組のパーソナリティー、放送作家としても幅広くノンジャンルで活躍。


※画像提供:KADOKAWA


   
  • 書名 スターにはなれませんでしたが
  • 監修・編集・著者名佐藤 満春 著
  • 出版社名KADOKAWA
  • 出版年月日2023年2月17日
  • 定価1,760円(税込)
  • 判型・ページ数四六判・248ページ
  • ISBN9784046059833

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