「濃やか」「謦咳に接する」......これ、読める? 「矜恃」「白眉」......どんなときに使うかわかる?
いつも言葉選びがワンパターン。難しい言葉を使いこなせたらかっこいいのに......そう思っている人なら必読の一冊が発売された。政治哲学やサブカルチャー分析などさまざまな分野で活躍する批評家・宮崎哲弥さんによる、ワンランク上の「ボキャビル(語彙増強)」本、『教養としての上級語彙 知的人生のための500語』(新潮社)だ。
冒頭に挙げた言葉を見てみよう。「濃やか」は「こまやか」と読み、心がこもっているさま、情が厚いさま、親密なさまを表す。「こまやかな心遣い」といった場合の「こまやか」だ。「細やか」はよく知られていても、「濃やか」という表記を知っている人は多くないのではないだろうか。
「謦咳に接する」の読みは、「けいがいにせっする」。目上の人物に対し、直接お目にかかる、話をうかがうという意味だ。目上の人にこの言い回しを使ってみたら、「おっ」と思われるかもしれない。
他にも、「久闊を叙する(きゅうかつをじょする)」「鼎の軽重を問う(かなえのけいちょうをとう)」などという言葉の意味や使い方はわかるだろうか。それぞれの意味は、以下の画像の通りだ。
「若い頃から単語帳を作るのが好きだった」という宮崎さん。日本語の語彙ノートは、なんと中学生の頃から書いていたという。本や雑誌、新聞などから書きつけられ、宮崎さんの知を形作ってきた語彙ノートの1万語から、約500語を厳選して本書に収録している。
「ボキャ貧」を脱し、「ボキャ富」に。難しい言い回しを難なく使いこなし、格式高い文章が書ける。そんな憧れの教養を手に入れることができる一冊だ。
■宮崎哲弥さんプロフィール
みやざき・てつや/1962年、福岡県生まれ。慶應義塾大学文学部社会学科卒業。テレビ、ラジオ、雑誌などで、政治哲学、生命倫理、仏教論、サブカルチャー分析を主軸とした評論活動を行う。著書に『いまこそ「小松左京」を読み直す』(NHK出版新書)、『仏教論争――「縁起」から本質を問う』(ちくま新書)、『ごまかさない仏教――仏・法・僧から問い直す』(新潮選書、佐々木閑氏との共著)、『知的唯仏論』(新潮文庫、呉智英氏との共著)など多数。
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