文具ブームが止まらない。なかでも最近は、子どもや高齢者などが弱い力でも簡単に使えるユニバーサルデザイン文具が注目を集めている。
先天性ミオパチーという筋力が低下する難病を抱え、約10年前から車椅子を利用している車椅子ライターの波子さんが、使いにくさを解決する文具を集めた『弱い力でも使いやすい 頼もしい文具たち』(小学館)が10月25日に発売された。
波子さんの現在の握力は、10歳の子ども程度なのだそう。病気を発症する前は当然のように使用していた文具に、悪戦苦闘する毎ようになった。そこで本書では、著者だからこそ気づいた、持つ・掴む・握るといった基本的動作が難しくても使いやすい文具を厳選し、1冊にまとめている。病気や怪我の後遺症がある方や、力加減が分からない子ども、細かい作業が難しい高齢者などにおすすめだ。
本書で紹介されている文具の一部をご紹介しよう。
■丸いフォルムが握りやすい!「チョコレートカッターL」
本体が丸みを帯びているため、手にフィットしやすいカッター。チョコレートに見える部分の縁が指に引っかかることで、刃がスライドしやすくなっている。
■片手でスッと引くだけ「両面テープ ラクハリ 強力貼る」
「ラクハリ」は、片手でスッと両面テープが引けるアイテムだ。両手を使ってめくるという必要がなく、テープ糊のように使えるのが最大のポイント。
ほかにも、
・握る力が半分でいいホッチキス
・圧倒的な速さで削れる鉛筆削り
・簡単にリングが開くリングファイル
・貼りたいところに直接貼れるセロハンテープ
・親指を上下に動かすだけで切れるハサミ
といった文具50点以上を紹介している。
さらに本書自体も、ぱたっと開いて読みやすい「コデックス装」を採用しているため、手で押さえながら読む必要がない。文字サイズや、色合いなどの読みやすさにもこだわった『弱い力でも使いやすい 頼もしい文具たち』(小学館)でちょっとした文具の使いにくさを解決していこう。
□著者プロフィール
波子(なみこ)さん
車椅子ライター。1974年生まれ。
脊柱側弯症、先天性ミオパチーのため、2006年に杖歩行となり、2012年から車椅子、2014年12月から簡易型電動車椅子を使用。便利な文具や道具が好き。奈良県奈良市で生まれ育ち、大阪・東京での暮らしを経て現在奈良市在住。奈良の鹿が好き。
Webマガジン「文具のとびら」にて「車椅子ライターから見た 弱い力でも使いやすい文具たち」を連載中。
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