「私が産んで、今日まで育ててきたのに」――。
突如告げられた「受精卵の取り違え」の事実。大切なわが子が、実は他人の子だと知ったら、あなたはどうしますか?
KADOKAWAより発売された『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』(原案:ママリ、漫画:たけみゆき)。本作は、自分の娘が「受精卵の取り違え」で産んだ子どもだったことを知らされた母親が、「育ててきた子」と「血の繋がった子」のどちらを選ぶかの決断を迫られるフィクションだ。
平凡な主婦・三橋サキは、酒屋を営む夫・タイチと、長い不妊治療の末に体外受精で授かった娘・サクラの3人で、穏やかで幸せな日々を過ごしていた。
ところが、そこにとんでもない知らせが舞い込む。体外受精の際に「受精卵の取り違え」が起こったことが判明し、サクラは別の夫婦の子どもだったというのだ。
お腹を痛めて産み、3歳まで愛情を注いで育ててきたサクラが、他人の子どもだった......。まさかの事態に動揺するサキ。さらに、サクラの「本当の両親」で受精卵の取り違え先である滝田夫妻は、頃合いを見て子どもを「交換」したいと伝えてきた。
滝田夫妻の提案に、サキは「娘を手放すなんてできません!」と猛反発。しかし、夫や義父母は子どもの「交換」に前向きな姿勢をとりはじめる。
「サキ...気持ちはわかるよ。俺だってサクラのことは...」
「噓っ! 交換したいなんて...。サクラを愛してなかったの...?」
「そんなことないよ...」
「交換したってサクラにはまた会えるんだろ?」「お相手の気持ちもあるのよ...」と、あの手この手で説得しようとする義父母と夫に、サキは不信感を抱く。「交換」に応じようとしている本当の理由を、彼らが隠しているように思えたからだ。
「皆さん。男の子が欲しいだけでしょ?」
以前から、義父母はサキに対して「跡取りは男の子じゃないと」と、不妊治療に専念するようしきりに働きかけていた。代々続く酒屋を途絶えさせないために、男の子が欲しい――。義父母の期待は、サキには重いプレッシャーとなっていた。
そこへふってわいた「交換」の話。しかも、取り違えられて滝田夫妻に育てられているサキと夫の「本当の子」は、男の子だとわかった。
「私はサクラ一人でも充分幸せなんです。でも皆さんはそうじゃない。お店のために、サクラと相手の男の子を交換したいんですよね」
サクラは私が産んで育てた。ハイハイしたのも歩いたのも、初めて「ママ」と呼んでくれたのもサクラだ。サクラを守れるのは私しかいない――。「交換」に前向きな姿勢を崩さない夫と義父母に怒りを覚えたサキは、そのまま家を飛び出し、実家に身を寄せることに。
実母はサキとサクラをあたたかく受け入れてくれた。ところが、実母も「サクラは相手の子と交換なさい」と、サキに助言する。サキが不妊治療で大変だったことを知る母は、「これ以上、苦しんで欲しくない...」と告げる。
わが子を手放せばすべてうまくいくのかもしれない。そんな現実を前にして悩むサキ。サキを追いかけて実家までやってきた夫は、「相手の子に会いに行かないか?」と提案してきた――。
産んで育てた愛娘と、自分と血の繋がった子。果たしてサキはどんな道を選ぶのか。あなたなら、どうする?
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