部屋が散らかっていて必要なときに必要なものが取り出せず、イライラ!
そんな経験のある人は非常に多そうだが、中でも散らかりやすく処分に困りがちなのが、「紙類」である。
『人生が変わる 紙片づけ!』(ダイヤモンド社)は、あらゆる片づけ本の中でも「家の中の紙・書類の片づけ方」に特化した1冊。
「神」片づけ? 神レベルのすごい片づけハック?......と思った人もいるかもしれないが、本書で解説しているのは「紙」片づけ。部屋が散らかる大きな原因である、紙類に焦点を当てているのがユニークだ。
6章立てで、紙が片づけられない原因から、何を残し何を捨てるべきかの判断基準、どうやって片づければ便利に整理整頓できるかまでを徹底的に解説している。
第1章 家にいるのにくつろげない、モヤモヤ・イライラの原因は紙だった!
第2章 これで散らからない! 日々入ってくる紙の撃退法
第3章 大切なのは紙の「情報」 データ化で9割の紙は捨てられる
第4章 大事な紙を5秒で取り出せる「ホームファイリング」
第5章 家中スッキリ! 溜め込んだ紙の中にはお宝が隠れている!
第6章 紙を片付けるとお金が貯まる! 人生が変わる!
今回は第1・2章から、なぜ紙類を片づけられず家が散らかってしまうのか原因を見極めた上で、実際にそれらをどう処理すればいいか、実践的なコツをいくつか紹介しよう。
著者の片づけアドバイザー・石坂京子さんによると、大事そうな紙を「とりあえずとっておこう」と考えるところに落とし穴があるという。
そのような紙は、存在を覚えておきたいので「目線より下のところ」に置かれがちだそう。ダイニングテーブルやサイドボードの上、パソコンの周り、引き出しの中......などだ。
さらに、特に大事な紙は、忘れないよう冷蔵庫に貼る人もよくいるという。心当たりのある人も多いのでは。
冷蔵庫なら毎日目に入るし、忘れない......と思いきや、学校の提出物や振り込み用紙など、いろいろな紙が次々に貼られていくことで、1枚1枚が見えなくなってしまう。
「時間がたつと目が慣れて、その紙たちはオブジェと化します」
こうして、いざ必要になっても肝心なときに目的の紙が出てこない......という悲劇が起きてしまうわけだ。
これを避けるために本書で提唱されているのが、「入ってきた紙を4つに分ける」こと。石阪式「紙片づけ」では、以下のように分類する。
1. すぐに捨てる......DM、チラシ、ネットで見られるものなど
2. 確認して捨てる......金融機関からのお知らせ、ねんきん定期便、その他いろいろなお知らせなど
3. データ化して捨てる......名刺、学校の年間行事予定表、連絡網、レシピ、取扱説明書など
4. ファイリングする......年末調整・確定申告に必要な紙、願書、月謝袋、入校証、予防接種の紙、保証書など
この中で、心理的にハードルになりやすいのが1番の「すぐに捨てる」ではないだろうか。一目で興味がないとわかる情報ならともかく、「お得かもしれない」と感じる情報は捨てるのがもったいないと感じてしまいがち。
そんな心理について、石阪さんは
「大前提として、お得な情報が郵便物で来ることはほとんどない」
と、断言する。
「お金を出して企業が送ってくるということは、それをすることで利益が見込めるから。企業にとって、お得だからです」
このように考えることで、チラシなどの「お得」という言葉につられ、欲しいわけではないものを買うことを避けられるのではないだろうか。
本書は、紙類のデータ化やファイリングの方法なども含め、実践的にすぐ真似できる「紙片づけ」の技が満載である。読破する頃には、紙の山から慌てて探し物をする無駄な時間とはさよならして、必要な紙を5秒で取り出せるようになっているだろう。
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