小学生の夏休みといえば、読書感想文。お子さんにどんな本を勧めようか、考え中の親御さんもいることだろう。そこで、BOOKウォッチが選ぶ小学生の読書感想文におすすめの本をご紹介。今回は小学1・2年生へのおすすめだ。
『すうがくでせかいをみるの』
ミゲル・タンコ 作、福本友美子 訳/ほるぷ出版
まずは、今年の青少年読書感想文全国コンクール小学校低学年の部の課題図書から一冊。
うちの家族には、それぞれすきなことがある。パパは絵をえがくのがすき。ママは虫の標本づくりがすき。お兄ちゃんは音楽がすき。すきなことがあるっていいな。
わたしがいろいろやってみてピンときたのは......すうがく! すうがくがすきだとわかると、タイルのもようやすべり台の曲線など、せかいがすうがくに見えてくる。
自分の「すきなこと」は何だろう? と考えてみよう。巻末には主人公の「数学ノート」がついていて、数学に興味をもつきっかけにも。
『おこだでませんように』
くすのきしげのり 作、石井聖岳 絵/小学館
ぼくはいつもおこられる。家では妹を泣かせておこられるし、学校では友達を泣かせておこられる。本当は言い返したいけれど、言い返したらもっとおこるにきまっているから、ぼくはだまって横を向く。
そんな、いつも誤解されておこられてばかりの男の子が、七夕さまの短冊に書いた願いごとは......。
たくさんの読者の感動を呼んだ大人気絵本。主人公の男の子のように、「本当はこうなのに」「本当は、親や先生にこうしてほしい」と、子どもが普段心に秘めている思いを言葉にするきっかけに。
『大きい1年生と小さな2年生』
古田足日 作、中山正美 絵/偕成社
初版は1970年刊行、『おしいれのぼうけん』の古田足日さんの名作読み物。主人公は、体は大きいけれど弱虫の小学1年生・まさやと、体は小さいけれどしっかり者でけんかも強い小学2年生・あきよだ。
まさやは家から学校までの狭くて暗い道が怖くて、あきよに手をつないでもらって登校している。そんなある日、あきよが好きなホタルブクロの花が、3年生とのけんかで踏みつぶされてしまう。あきよが泣く姿を初めて見たまさやは、あきよのためにホタルブクロの花を見つけようと決意する。
ぜひ小学1、2年生のうちに読んでほしい作品だが、166ページの大ボリューム。ぜひ親がサポートして、夏休みをたっぷり使って少しずつ読ませてみて。
『きみひろくん』
いとうみく 作、中田いくみ 絵/くもん出版
小学2年生のぼくには、きみひろくんという友だちがいる。スポーツも勉強もできる優等生で人気者のきみひろくんだけど、なぜか「ぼくにだけうそをつく」という、ちょっと困ったところがある。
誰も傷つけない、ちょっと笑っちゃうようなうそだから、いちいち指摘なんかしていなかった。でもある日突然、「ぼくのお母さん、本当のお母さんじゃないんだ」と言い出して......。
先生からは「うそをついてはいけません」と教わるけれど、本当にそうなのだろうか。少し変わった、でもだからこそリアルな子ども同士の絆に、考えさせられることはきっと多いはず。
読書感想文を書くときには、こちらがおすすめ。
『小学1年生から論理的に書ける「三文作文」練習帳』
桂聖 著/実務教育出版
「三文作文」とは、たとえばこんな作文。
〈おおまかの文〉きょう、ともだちとあそびました。
〈くわしくの文〉ドッジボールをしました。
〈きもちの文〉たのしかったです。
「三文作文」は小学生の作文の基本だが、学校ではあまり教えられていないのが現状。そこで本書では、「三文作文」を基本とした、小学1年生からの「論理的な作文」の書き方を筑波大学附属小学校教諭の桂先生が教えてくれる。イラストを文章にする練習で、作文力をアップさせよう。
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