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自閉症の兄妹アーティストKANTA&KAEDE。いつも笑顔の理由は?

みんなしあわせ。 兄妹アーティストKANTA&KAEDE

「だれもがしあわせに笑っている世界があったら、きっとこんな感じ」

   そう言って世界を優しく描く兄と、見る人の心がぽっと明るくなる切り絵を作る妹がいる。彼らは金沢に住む輪島家の兄妹で、2人とも自閉症。そのことをポジティブに受け取り、個性として楽しんでいる。

   彼らの作品を見ていると「人はみな、たった1人のかけがえない存在」であることに気づかされる。そんな作品をオールカラーで紹介しながら、2人の母である満貴子さんの「個育て」の奮闘を収録したのが本書、『みんなしあわせ。 兄妹アーティストKANTA&KAEDE』(中日新聞社)だ。

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   15歳の兄、輪島貫太さんの描く絵には、たくさんの人がいろんな個性を持って登場する。所せましと人が描かれているが、よく見てみると、みんなとても幸せそうに笑っている。

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「みんなの輪、えがおの輪」

   眺めているだけで、心が温かくなるような寛太さんの絵と、妹の楓さんの生み出す彩り鮮やかな切り絵は、企業とコラボしたり、公共のイベントや施設などで展示される機会も増えている。日本発のファッションブランド「オニツカタイガー」のスニーカーに2人のデザインが採用され、母の満貴子さんがインスタグラムに投稿したことをきっかけに、注目を集めた。

   2人には、自分の気持ちを伝えたり、相手の言葉の意味を理解したりするのが苦手という性格的な特徴がある。だからこそ、母、満貴子さんは戸惑い、悩みながらも、2人の行動と態度に正面から向き合い、個性を伸ばしてきた。本書には、2人の才能が開花する過程が描かれている。

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プロローグ

   アートブックとしても楽しめる本書。自分の個性を見失いそうになったとき、目的を失ったとき、ふと立ち止まって2人の作品に優しく心を照らしてみてはいかが。

■著者プロフィール

   輪島満貴子 (わじま まきこ)さん

1980年、富山市生まれ。長男貫太、長女楓の2人の子を持つ母。子どもたちが日々作り出す作品を「何か生かすことはできないかな」と思い、2016年から独学で物作りを始める。思い立ったらなんでもやってみたい性格。最近は米粉パン作りにもハマっている。金沢市在住。

   輪島貫太 (わじま かんた)さん

2006年、金沢市生まれ。軽度知的障がいを伴う自閉症。同市の小・中学校(特別支援学級)を卒業し、現在通信制高等学校1年生。10歳の時に天才バカボンのアニメワンシーンが気に入って人がたくさん集まった集合絵を描くようになる。人とお話しするのが大好きな気優しい男の子。

   輪島楓 (わじま かえで)さん

2008年、金沢市生まれ。中度知的障がいを伴う自閉症。同市の小学校(特別支援学級)を卒業し現在、中学校(特別支援学級) 2年生。魔法や変身アイテムが出てくる絵本が大好きで、8歳のころ、折り紙で物語に出てくるアイテムを切り出すようになる。天真爛漫で陽気な女の子。

※画像提供:中日新聞社


  • 書名 みんなしあわせ。 兄妹アーティストKANTA&KAEDE
  • 監修・編集・著者名輪島貫太・楓・母 著
  • 出版社名中日新聞社
  • 出版年月日2022年5月24日
  • 定価1,540円(税込)
  • ISBN9784808310714

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