『推し、燃ゆ』で第164回芥川賞を受賞し、次世代の日本文学の担い手として脚光を浴びている宇佐見りんさん。受賞後第一作『くるまの娘』(河出書房新社)が、ついに世に放たれた。
あの人たちは私の、親であり子どもなのだ。
脳梗塞の後遺症でなやむ母。学校へ行かないと怒鳴る父。嫌気がさして家を出た兄。祖父母の家に移った弟。居眠りがひどく、時折衝動的な行動に取りつかれるようになった、17歳の「かんこ」。
いびつな家族と、なにもかもうまくいかない主人公像は、デビュー作『かか』から一貫している宇佐見さんのモチーフだ。今作では、いびつな一家が祖母の訃報を受けて、車中泊をしながら葬儀へ向かう。車の旅の間、一家は何を思い、どう変化していくのか。「家族」というものの根源に迫る、渾身の中編小説だ。
すでに、「1000年残る傑作」「今年ナンバー1」「日本文学のマスターピース」といった激賞の声が寄せられている。『くるまの娘』は、日本の家族小説をどう変えてしまったのか。今年絶対に見逃せない作品だ。
熱をおびた言葉の重なりから
人間の悲哀がにじみ出る。
これはもはやブルース!
―― 山田詠美氏
何度も、何度も染みました。
著者の凄さは知っていたつもりでしたが、
改めて驚かされました。
―― 中村文則氏
■宇佐見りん(うさみ・りん)さんプロフィール
1999年生まれ。2019年、『かか』で文藝賞を受賞しデビュー。同作は史上最年少で三島由紀夫賞受賞。第二作『推し、燃ゆ』は21年1月、芥川賞を受賞。同作は現在、世界14か国/地域で翻訳が決定し、50万部を超えるベストセラーとなっている。
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