ギャンブルはしないし、とくに金遣いが荒いわけでもない。人並みの収入があり、真面目に生活をしているにも関わらず、なぜかお金がない、という人は少なくない。老後の資金には2000万円が必要、なんて言われても、ないものはない。それなら投資を始めるかと思い立つも、リスクが怖くて手を出せない......そんな慎重な人は、「地味に」お金を増やすのがおすすめだ。
本書、『リスクゼロでかしこく得する 地味なお金の増やし方』(クロスメディア・パブリッシング)は、給付金や助成金を活用したり、保険料や税金を抑えたりして、地味ではあるが確実にお金を増やすノウハウを紹介していく。
①「副業」でお金を増やす
副業は、働いた分だけお金がもらえる堅実な方法。手堅く稼げる副業の形態や、契約面での注意点、出世や転職にも生きるおすすめの副業などを解説している。
②「届出」・「申請」でお金を増やす
国や自治体には、じつは手厚い保障制度があるが、積極的に教えてはくれない。「出産や子育て」「病気や怪我」「親の介護」などのときに、届出や申請によってお金がもらえる助成制度や補助制度を紹介。
③かしこく払って「年金」を増やす
年金制度の存続が危ぶまれる声もあるが、制度がなくなることはない。かしこく払い、もらえる年金額を増やすことが、老後資産を増やすために最も堅実な方法だ。どのようにすれば年金が増え、減るのかなどを解説。
④「固定費」を下げてお金を増やす
会社員であっても節税する方法がある。また、積み立てではなく掛け捨ての保険に加入するなど、保険料を削減するコツも。メリットの大きい年末調整や確定申告の注意点についても掲載。
⑤「堅実な投資」でお金を増やす
数ある投資の中でも、おすすめの堅実な方法がiDeCoとNISA。始め方やそれぞれのメリットとデメリット、とくにおすすめしたい人、実践するうえでの注意点などについて説明する。
今の時代では、人並みの収入があってもお金がない状態に陥りやすい。この背景には主に、「国の制度や仕組みをよく理解していない」「使える支援やサービスを活用できていない」という2つの理由がある。
まずは、あなたのお金の悩みを診断してみよう。「月の収入と支出を把握していない」「将来の介護士費用が心配だ」など、あなたにも当てはまるものがないだろうか。
お金を増やすために必要なのは、テクニックではなく「知識」です。
かく言う著者の佐藤敦規さんも、40代まではお金に関する知識はゼロだったという。株式投資を始めるも、リーマンショックで100万円も損してしまう。そんな体験から、お金についての知識を持つ必要性を痛感し、社会保険労務士の資格を取得した。
佐藤さんが個人のライフプランの相談に乗っていたころ、病気や事故、倒産、失業、親の介護といった想定外の事態が起こった時に、利用できる国の社会保障制度や助成制度を利用していなかった人が多くいたという。また、老後の生活に困窮する人の多くは、年金の保険料を充分に払っていなかったことがひとつの要因となっていた。
そこで本書では、支援制度やサービスなどをよく知り、しっかりと活用することで、無駄な出費を減らして確実にお金を増やしていくノウハウを、わかりやすく解説している。
お金を増やすために投資にチャレンジするのも良いが、まずやれることをやっておくと案外悩みが減るかもしれない。地味ではあるが堅実にお金を増やしたい方はぜひこの本を手に取ってほしい。
■佐藤 敦規(さとう・あつのり)さんプロフィール 社会保険労務士。中央大学仏文科卒後、印刷会社に勤務。社会保険労務士試験合格後、三井住友海上あいおい生命保険のセールスパーソンに転職。現在は社会保険労務士法人に勤務。法人企業の助成金の申請代行や賃金制度の作成に携わる。お金の知識を活かして、セミナー活動や、「週刊現代」「マネー現代」「THE21」などの週刊誌やウェブメディアの記事も執筆。著書に『おじさんは、地味な資格で稼いでく。』(クロスメディア・パブリッシング)『「働き方改革」対応・助成金 実務のポイント』(同友館)などがある。
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