柴犬とおばあちゃんが四季折々の風景の中で見つめ合う写真を、「#おじいちゃんとおばあちゃんと僕の作品」としてInstagramやTwitter、TikTokに投稿し続けているYASUTOさん。
フォロワーからは、「泣ける」「優しさに包まれる」「見ると心が温かくなる」「おばあちゃんに会いたくなった」と絶賛の声が絶えない。
今までの投稿の中からベストショットを選んで収録したYASUTOさんの初作品集「おばあちゃんと福ちゃん」(宝島社)が1月11日に発売された。
「ずっと、一緒にいようね。」
そんな想いがやわらかに伝わってくるように、移りゆく季節の中でおばあちゃんと福ちゃんの撮影を続けたYASUTOさん。満開の桜の下、紫陽花の小道、まばゆい向日葵畑、紅葉の絨毯など、四季と共に日々を過ごす2人の様子に目頭が熱くなる。どんな思いから、おばあちゃんと福ちゃんの写真を撮り始めたのだろうか。
僕が、なぜおばあちゃんを撮り始めたのか。
亡くなったおじいちゃんのお葬式の日、遺影の写真は、おじいちゃんが自分で撮影したものだと聞きました。僕はずっと自分でも写真を撮っていたのに、大切な身近な人を、おじいちゃんを、なぜ1枚も撮っていなかったのだと、後悔しました。
その日に思ったのです。おばあちゃんの遺影は僕が撮影してあげようと。
おばあちゃんは、おじいちゃんの形見のカメラを、使えるものがあれば使ってあげてほしいと、僕に言うてくれました。おじいちゃんも写真が大好きで、大切なカメラが残っていました。
おじいちゃんの形見のレンズを使って、おばあちゃんを撮ったのが、撮影の始まりでした。
サラリーマンとして働くYASUTOさんが撮影するのは休日。自然の中で撮るため、いちばん美しい時を求めて何度もロケハンをして、足の悪いおばあちゃんのために家族の協力を得ながら撮影しているという。写真は一期一会を大切にという思いから、加工をほとんどしていないそうだ。
家族の愛に包まれて撮られた、おばあちゃんと福ちゃんの写真は、お互いを労わり合ったり、見つめ合ったりしていて、見る側の心にじわじわと響いてくる。おばあちゃんと福ちゃんがいろんなことを語り合っているようなストーリーが紡がれていくような世界観が心地良い。
撮影の過程で、YASUTOさんはおばあちゃんといろんな話をしながら、おばあちゃんが持っているバッグは、ひとつひとつ嫁入り道具のミシンで作ったものであることなどを知った。米寿を迎えたおばあちゃんの趣味はパッチワークで、福ちゃんの洋服もパッチワークで2着作ったという。
2人の世界に、あなたもお邪魔してみない?
■YASUTOさんプロフィール
岡山県出身。おじいちゃんの死をきっかけに、おじいちゃんの形見のレンズで、おばあちゃんと愛犬の柴犬・福ちゃんの写真を撮り始める。普段はサラリーマンとして働き、撮影は趣味で行なっている。
Instagram:@yasuto.photography
Twitter:@yasuto8888
TikTok:@yasuto.photography
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