北海道大雪山系は、希少な植物が群生することから「高山植物の宝庫」と呼ばれている。その厳しい大自然に暮らすエゾシマリスの1年を追った写真絵本『命のつながり3 山の園芸屋さん エゾシマリス』(文一総合出版)が注目を集めている。
本書は、「命のつながり」シリーズ第1期(全3巻)の3巻目となる。同シリーズは、日本の山や海、森や川で暮らす野生生物の姿を通して、多様な環境や他の生き物との関わりを学ぶことができる写真絵本だ。
野生動物たちの生き様を、長期取材によって撮影された貴重な写真を多数使って紹介する。小学校3年生の道徳で学習する「命のつながり」を補足、発展させるための教材としても活用できる。
『命のつながり3 山の園芸屋さん エゾシマリス』の著者は、北海道の自然風景と野生動物の写真を撮り続けている佐藤圭さん。1年かけて撮影を続けた貴重な写真の数々は、美しく、そしてかわいい! 絵本の一部を紹介しよう。
冬に備えて栄養たっぷりの
木の実や草のたねを
夢中になって食べます。
何もかもが
雪の下にうもれてしまう前に
できるだけたくさん
食べておこうと必死です。
その場で食べきれなかった分は
ほおぶくろに入れて巣穴へと運びます。
もうほっぺたはパンパンで
今にもはじけそう!
北海道の厳しい冬に備えて、たくさん食べ、食べ物を貯めておくエゾシマリスの様子がリアルな写真でよくわかる。すべての漢字はふりがなつきなので、低学年のお子さんにも楽しむことができる。親子で読んでも会話が弾みそうだ。
また、エゾシマリスの体の特徴や子育て、独特の生態についてQ&A形式で紹介されている。
北海道の広大な自然を感じながら、エゾシマリスの生態や知恵を絵本形式で知ることのできる1冊。かわいくて忙しいエゾシマリスの1年は、自然と生物の共生関係についても教えてくれる。
撮影:佐藤 圭(写真家/SLASH写真事務所代表)、編集:文一総合出版
エゾシマリスは、「木の実を集め、土を掘り、花畑をかけ回る、北の国のたねまき職人」。可愛すぎるその姿を、ぜひ本書で確かめてほしい。
■佐藤 圭さんプロフィール
1979年生まれ、北海道留萌市出身。SLASH写真事務所代表。北海道道北地方を拠点に自然風景と野生動物の撮影を続けている。現在は、大雪山の高山植物と野生動物の撮影に力を入れ、テント泊をしながら山に入り、エゾシマリス、エゾナキウサギなどの姿を記録している。アルパインブランド「MILLET」アドバイザー。
WEBサイト https://www.keisato-wildlife.com/
Instagram https://www.instagram.com/slashslash_photography/
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