投資や保険など、経済とお金の仕組みを初心者にも分かりやすく解説することで定評があり、ベストセラーを連発する家計経済学者の荻原博子さんの最新作が発売された。お金の裏ワザ戦略満載の『50代で決める! 最強の「お金」戦略』(NHK出版)だ。
夢だけで突っ走れた20代に比べると、50代の夢には、「戦略」と「お金」が必要だと、荻原さんはいう。「50歳になったら賢く働き、無駄なことはやめましょう。必要な戦略を知れば、たとえ50歳で貯蓄ゼロでも大丈夫!」と、勇気づけてくれる。
老後のための貯金があまり出来ず、将来に対する不安を抱えている人にこそ読んで欲しい。
「老後の9割は50代で決まる」と説く荻原さんから、貯めるための知識とコツを学び、資産、年金と保険、働き方、家計の4つの柱を意識すれば、現状は「貯蓄ゼロ」でも、安心した老後を過ごすことができるのだ。
本書では、すぐに使える下記のような戦略を紹介している。
・「定年までに無借金」を達成する戦略
・マイナス金利でも「貯蓄を高利回り運用」する戦略
・今のスキルを「バージョンアップ」する戦略
・「公的保障」を最大限に活用する戦略
・「年金だけで暮らせる家計」にするための戦略
例えば、<第4章 50歳からの最強の「給与」戦略>から、一部ご紹介しよう。
給料をもらっている人は、必ず「給与明細書」を受け取ります。給与明細書をよく見ない人がいますが、言語道断です。
給与明細書こそ、現状と将来が映し出されているものであり、さらに自分がどこまで公的な制度に守られているかを教えてくれ、家計のやりくりにも役立つからです。
給与明細書にある項目にどんな意味があるか、チェックしていきましょう。
また、<第5章 50歳からの最強の「家計」戦略 >では、「毎月の出費を見直し、家計を安定させる」ことの重要性を具体的に教えてくれる。
大切なのは、少なくとも現在の収入で赤字を出さない家計になっていること。理想の家計は、毎月の生活費を収入の8割程度に抑えることです。収入の8割で生活できれば、残りの2割は貯蓄に回すことができます。
ただ、2割を貯蓄に回すのは、収入が少ない家庭ほど難しいものです。とりあえずは収入の1割の貯蓄を目指しましょう。収支表の例でいえば、現状のゼロから約3万円の貯蓄を目指すということです。
公的保障をフルに使い、民間保障は補完的なものとすれば、毎月の保険料を3万円から1万円に下げることも可能でしょう。
いきなり2割を貯蓄するのは難しいと感じる場合は、1割からでもいい。まずは現状を知ったうえで、無駄を最小限にして、賢く働くことがポイントとなる。
これからの人生は戦略を立て、やればやるほど得をする裏技ワザを実践し、安心できる老後を描いていこう。
■著書の荻原博子(おぎわら・ひろこ)さんプロフィール
経済ジャーナリスト。経済とお金の仕組みをわかりやすく解説する家計経済の第一人者。著書に『年金だけでも暮らせます』(PHP新書)、『騙されてませんか』(新潮新書)、『定年前後「お金」の裏ワザ』(SB新書)など多数。
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