もうすぐ夏休み。何年も前から中学受験をめざしている子には、いよいよ勝負の季節がやってきた。しかし、小6の夏休みも明けたころ、子どもが「やっぱり受験したい」と言い始めたら、親はどうすればよいのか、途方に暮れてしまう。
『ツレがうつになりまして。』のツレと細川貂々さんによるコミックエッセイ、『なぜか突然、中学受験。』(創元社)は、そんな「かなり出遅れた」息子の中学受験奮闘記。なんと、合格率0%からの大逆転劇だ。
細川さんの息子・ちーと君は、学校の勉強は特に好きではなく、ウチでまったりとゲームをするのが好きな男の子。小学6年生になると、周りの友達が中学受験に備えて塾に通いだすように。それでも、「勉強がイヤだから公立でいい」と主張するちーと君。
しかし、夏休み明けの9月に突然、「オレ受験して私立に行きたい」と言い出す。「えっ今から?」と戸惑う貂々さん。心変わりの理由は、ちーと君が通う予定の公立中学校には、彼が「どうしてもやりたくない」という組体操の授業があることを知ったからだった――。
最近では4年生くらいから対策するのが当たり前になっている中学受験だが、受験開始まで残り120日...! 突如、家族一丸となっての受験対策が始まる。
初めての模試では偏差値28・合格率0%と絶望的な結果を出してしまったちーと君。絶望的で投げ出したくなっても仕方ないが、諦めずに受験対策を進めていく。果たしてちーと君は、「二月の勝者」になれたのか――?
本書の目次は以下の通り。
ウチの息子は小学生
息子が6年生になった時
息子と中学受験
◆6年生 2学期
[9月]
息子のこだわり
さて、どうするか
ツレの決意
【ツレコラム:受験のまえに】
受験の前に~パパはハラハラドキドキだ~
受験勉強スタート
息子の学力
少し成長?
[10月]
関ヶ原な息子
ファースト模試
模試の結果
ルールをつくる
たたかい
2回目の模試
[11月]
油断をするな
もう ひとふんばり
立ち止まって考える
リアリティが欲しい
初プレテスト
プレッシャー
[12月]
しわす
がんばれ
トラブル
いろいろ考える
◆6年生 3学期
[1月]
とうとう
じわじわ近づいてくる
[本番]
試験1日目
試験2日目
次に進む
最終ラウンド
【ツレコラム:受験のあとで】
中学受験を終えて
あとがき(細川貂々)
本書のオビには、「いつでも、子ども自身の思いでする受験は、最強だ!!」とある。子どもに受験させたいけれど、本人は乗り気でなかったり、逆に、子どもは受験したいというけれど、「みんな受験するから自分も」と消極的な動機だったりと、中学受験をさせるべきか否か迷っている親御さんにとって、細川さん一家の体験記は参考になるのではないだろうか。
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