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又吉と何を語った? もうすぐ98歳「佐藤愛子の世界」

文春ムック「佐藤愛子の世界」

   今年11月5日で98歳になる佐藤愛子さん。佐藤紅緑を父に、サトウハチローを兄に持つ自身の家庭の壮絶な姿を描いた大河小説『血脈』や、直木賞受賞作『戦いすんで日が暮れて』などの小説が広く読まれ、近年ではエッセイ『九十歳。何がめでたい』がベストセラーとなった。歯に衣着せぬ物言いと、軽妙洒脱な表現でファンが多い佐藤さんの完全保存版ムックが、6月17日に発売される。

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   なんと、佐藤愛子さん自身が責任編集を務める。

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作家・小池真理子さんと(2015年)(画像/文藝春秋提供)

   本誌には、本人が最後と宣言した直筆ラストメッセージ「みんないなくなってしまった」をはじめ、『戦いすんで日が暮れて』全文掲載、自作解説付きの自選傑作小説、田辺聖子さん、小池真理子さん、又吉直樹さんとの豪華対談、そして抱腹絶倒の厳選エッセイなどを収録。佐藤さんのこれまでの作品や人間的魅力が詰め込まれたムックとなっている。まだ読んだことのない作品を楽しむにあたって、良いブックガイドともなりそうだ。

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『戦いすんで日が暮れて』で第61回直木賞受賞時(1969年)(画像/文藝春秋提供)

   本誌刊行にあたって佐藤愛子さんが寄せたメッセージは以下の通り。

   秋になれば私は98歳になります。何もかも面倒くさい。なるようになればよろしい、と思ってしまう。大雑把な記憶ははっきりしているけれど、細かいこととなるとわからなくなる。わからなくても別に困らないから、わからないままほうっておく。
「ごめんなさい。すっかりボケてしまって」
といえばそれですみます。家の者はそれに馴れて、すっかりボケ婆さんあつかいを心得ているのがいっそ気らくでいいのです。(直筆ラストメッセージより)

   コンテンツは以下の通り。

佐藤愛子の世界
・〈全力で執筆を続けた作家の軌跡〉
佐藤愛子
直筆 ラストメッセージ「みんないなくなってしまった」

第61 回直木賞決定発表
直木賞受賞作全文掲載「戦いすんで日が暮れて」
「受賞のことば」 佐藤愛子
「選評」松本清張/大佛次郎/海音寺潮五郎/川口松太郎/石坂洋次郎/今日出海/源氏鶏太/村上元三/柴田錬三郎/中山義秀/水上勉
受賞ドキュメント「直木賞がくれたラブレター」

・〈随想〉修業時代かくありき
「それは淀んだ暗い沼の中だった」
「暇あって金なし」
「文芸首都の若僧たち」
・〈対談〉作家同士のここだけの話
又吉直樹「人生には貧乏が必要だ」
小池真理子「夫婦作家の悲喜こもごも」
田辺聖子「"仏の愛子"と"怒りのお聖"」

・〈グラビア&語り下ろし〉思い出交友録
「佐藤愛子の変な人たち」
盟友・遠藤周作、北杜夫、川上宗薫らとの思い出を秘蔵写真とともに公開

・愛子の自選傑作小説全文掲載+自作解説
「ソクラテスの妻」芥川賞落選の理由に愛子が大憤慨
「オンバコのトク」生涯の最高傑作と自身が太鼓判
「沢村校長の晩年」ユーモア小説第一人者の本領発揮

・抱腹絶倒エッセイ
愛子の小さな冒険「大阪万博1970」
誰のための万博なのか/なにが進歩と調和だよぅ
我が老後「とりとめもなく髭の話」

・佐藤愛子生涯年譜

   佐藤さんによる自作解説や語り下ろし特集など、作家自身が編集を務めるからこその充実の内容だ。まさに完全保存版。佐藤愛子ファン必携の一冊だ。


※画像提供:文藝春秋

  • 書名 文春ムック「佐藤愛子の世界」
  • 監修・編集・著者名佐藤愛子 編集
  • 出版社名文藝春秋
  • 出版年月日2021年6月17日
  • 定価1,320円(税込)
  • ISBN9784160070318

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