2021年4月13日から、東京国立博物館で展覧会「国宝 鳥獣戯画のすべて」が開催される。史上初めて、甲・乙・丙・丁全4巻の全場面が公開されるとあって、注目を集めている。
2021年3月10日『決定版 鳥獣戯画のすべて』(宝島社)が発売された。本書は、「鳥獣戯画」研究の第一人者で美術史家の上野憲示さんが監修した解説書だ。
「鳥獣戯画」は、擬人化された動物たちや市井の人々の営みなどを、墨一色で躍動的に描いた絵巻物で、約千年前に作成された。京都の高山寺に伝わる作品だ。現在の漫画やアニメーションのルーツともいわれているが、「誰が、何のために描いたのか?」「何を物語っているのか?」など、いまだ多くの謎に包まれている。本書は、今回の展覧会で展示される「甲乙丙丁」全4巻を収録し、その謎と魅力に迫っていく。
「鳥獣戯画」はすでに失われた部分も多いが、上野さん制作協力の甲巻復原図を掲載して絵巻の全貌や名場面などをわかりやすく解説。甲巻に関しては、国内外に散らばっている「断簡(=抜け落ちた絵)」と「模本(=模写した絵)」などのコレクションや、東京国立博物館で開催される「鳥獣戯画」特別展でも公開予定のない江戸時代の絵師・狩野探幽による模写などのマニアックな資料も収録される。
美術ファンの人はもちろん、歴史が好きな人も楽しむことができる充実の解説書だ。
では、本書の内容を一部紹介していこう。画像は『決定版 鳥獣戯画のすべて』より(宝島社提供)。
「作者は?」「 いつ描かれた?」など作品にまつわる様々な「謎」を紐解いていく。
人間のまねごとをして遊ぶ動物の様子から歴史を学ぶことができ、全4巻の絵巻を一気に鑑賞することができる。
名作の魅力にグッと迫る1冊。かわいいだけではない「鳥獣戯画」の世界に浸ってみてはいかがだろうか。
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