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日本の「生産性」という言葉には違和感がある

 さまざまジャンルの専門家をゲストに迎え、社会課題や未来予測などをテーマにイノベーションのヒントを探る文化放送の番組「浜松町Innovation Culture Cafe」(通称:浜カフェ)。BOOKウォッチも番組に参加しています。

※参考リンク 「浜松町Innovation Culture Cafe」

 前回2021年3月1日は「今こそ求められる生産性と働き方とは」をテーマに放送。集部からのおすすめの本は『これからのマネジャーが大切にすべきこと』(ヘンリー・ミンツバーグ 著、池村 千秋 訳、ダイヤモンド社)をご紹介。
 本書がどんな内容なのかは、記事「牛とスクランブルエッグ? ベッドで読めるマネジメント本」を参照願いたい。

写真は、『これからのマネジャーが大切にすべきこと』(ヘンリー・ミンツバーグ 著、池村 千秋 訳、ダイヤモンド社)

 番組では、ロート製薬取締役の髙倉千春さんと、チームスピリット代表取締役社長の荻島浩司さんが生産性について熱いトークを繰り広げた。

生産性とは

髙倉 「やらなくて良い仕事」と「やるべき仕事」は時代とともに変わってきています。前者を無くしていかないと、後者が出来なくなり、後者にシフトしていく仕組みが必要です。また、労働時間に重きを置くのではなく、今後は新しい価値を生み出すことに重点をおいていかないと、日本企業は見向きもされなくなってしまいます。
荻島 やらなくて良いことをなくし、本来やるべきことに重点を持っていくのが我々の本当の目指すところです。
 本来、生産性とは働く時間(分母)と生み出した価値(分子)の関係であり、労働時間だけに注目して生産性をあげようとすると、生産性を高めているはずなのに、逆に長時間労働になってしまうなど、働き方改革の逆をいくという結果になりかねません。

生産性を高めるには

荻島 今の日本の「生産性」という言葉には違和感があります。生産性とは労働時間(分母)を減らすだけではなく、いかに価値(分子)を生み出すかだと思います。
 もちろん無駄な時間をなくすというのは重要です。ただし、分母の入れ替えではなく透明性を高めていくことが、分子を増やすことに繋がると考えています。
 我々の目指すことは、ベストセラーの「7つの習慣」でいう「緊急だけど重要ではないこと」をなくし、「緊急ではないが重要なこと」を増やしていくということです。
髙倉 減らした後の労働時間をどう使うかが大事です。
 強制的に労働時間が減ったことにより自分の仕事に集中してしまい、チームとしての連動性がなくなってしまうことは問題です。その結果、分子は増えません。
 会社の生産性と個人の生産性は異なるので、重要なのか重要でないのか、という判断軸を社員一人一人が持つ必要があります。

 次回は、本日3月8日(月)19時から引き続き「今こそ求められる生産性と働き方とは」というテーマで放送。
 詳しい内容が気になる方は、文化放送「浜松町Innovation Culture Cafe」のエアチェックを! スマホ・PCから「radiko」でも聴けます!


 毎週「月曜日」の19時からお聞き逃しなく!
 ※参考リンク 「浜松町Innovation Culture Cafe」





 


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