大人気コミックス『鬼滅の刃』(集英社)に出てくるキャラクターたちの名セリフを心理学的な視点で分析した本、『「鬼滅の刃」流 強い自分のつくり方』がアスコムから発売されている。
著者は、マンガとキャリアの関係を長年研究している心理・キャリアカウンセラーの井島由佳さんで、キャラクターのセリフを分析、現代社会を生き抜くためのメッセージとして紹介している。
「鬼滅の刃」は、家族を鬼に殺された主人公・竈門炭治郎(かまど・たんじろう)が、鬼になってしまった妹を人間に戻す方法を探すため鬼殺隊へ入隊し、仲間と共に鬼と戦う姿を描いた物語だ。
井島さんいわく、「『鬼滅の刃』には、強い力を宿した言葉が、強く生き抜く生き様が詰め込まれている」。
例えば、
「失っても失っても生きていくしかないです どんなに打ちのめされようと」
(2巻 第13話「お前が」より)
これは、主人公の炭治郎が、婚約者を鬼に喰われてしまった青年にかけた言葉だ。
また、炭治郎が困難な局面に立たされた時には、
「頑張れ 炭治郎 頑張れ!! 俺は今までよくやってきた!! 俺はできる奴だ!! そして今日も!! これからも!! 折れていても!! 俺が挫けることは絶対に無い!!」
(3巻 第24話「元十二鬼月」より)
自分自身を信じることは、心理学の用語で「自己効力感」という。本書ではこのような専門用語の解説もされている。
井島さんは、アスコムのホームページの中で以下のようにコメントしている。
私は、自分の息子と学生に、『鬼滅の刃』は必ず読んでほしいと思っています。それは、こんなにも、親や教師が伝えたいメッセージが、熱く、わかりやすく詰めこまれたマンガは、ほかにないからです。(中略)みなさんが強い自分を手に入れて、どんな困難に直面しても、自分の手で未来を切り開き、夢をかなえるための一歩を踏み出す、お手伝いが、本書を通してできれば、幸いです。
マンガやアニメを見た後に本書を読めば、「鬼滅の刃」の世界をより一層深く楽しめること間違いない。
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