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「コロナ離婚」の根本にあるものは...?柴門ふみ原作ドラマに見る男女の不変性

 「コロナ離婚」が話題になっている。緊急事態宣言によって外出自粛やテレワークを強いられ、夫婦が一緒にいる時間が増えた。お互いストレスがたまり、先行きへの不安も相まってトラブルに発展するようだ。

 一方、SNS上では「隠れていた夫婦間の問題がコロナで顕在化しただけ」というシビアな意見も。環境が変わっても、男女関係の本質は変わらない。そのことを教えてくれるのが、数々の恋愛ドラマの原作を手掛けてきた柴門ふみ氏の『女ともだち ドラマセレクション』(双葉社)だ。

画像は、『女ともだち ドラマセレクション』(双葉社)
画像は、『女ともだち ドラマセレクション』(双葉社)

東京ラブストーリーの原型

 本作は、1981年から88年まで「別冊アクション」(双葉社)誌上で不定期連載されていた人気作。4月11日からは、時代設定を令和にアレンジしたTVドラマの放送が始まる。これを記念し、本書には劇中で使用される原作、全8作を収録した。

 DV離婚し、不感症だが大学の同級生との不倫関係をやめられないバツイチのシューズデザイナー「セツ」と、セツの高校時代からの親友で、何度も浮気を繰り返してしまう夫を捨てきれない迷える主婦「ちさと」。2人の「女ともだち」と彼女らを取り巻く複雑な事情を抱えた女性たちの心情が、細やかに描かれている。

画像は、「真夜中ドラマ 女ともだち」のメインビジュアル。(C)「女ともだち」製作委員会2020
画像は、「真夜中ドラマ 女ともだち」のメインビジュアル。(C)「女ともだち」製作委員会2020

 柴門氏は、発売にあたり次のようにコメントを寄せた。

 今回、再ドラマ化にあわせて、改めて読み返してみると、精一杯強がって生きるヒロインが、「東京ラブストーリー」や「恋する母たち」の登場人物たちの原型であったのだと、気づきました。また、この40年で女性の置かれた環境は大きく変わりましたが、男と女の意識のすれ違いや不倫トラブルは変わらないものだと、改めて感じております。いつの時代も変わらない女性の純情と強がりを味わっていただければ、と思います。

 「真夜中ドラマ 女ともだち」は、毎週土曜日の深夜、BSテレ東では0:00~、テレビ大阪では0:56~放送される(NTTぷらら「ひかりTV」では1週間先行配信)。「セツ」役を原沙知絵さんが、「ちさと」役を磯山さやかさんが演じるほか、袴田吉彦さん、竹財輝之助さん、須賀健太さん、八十田勇一さんらが出演する。

 正面から向き合えば衝突が起きる。それなら、一緒にドラマを観るのはどうだろう。男女の問題を客観的に見ることで、「コロナ離婚」を回避できるかもしれない。


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