「信頼を勝ち取る!　プレイングマネジャー仕事の流儀45」　佐藤由利著

ビジネス書で「〇〇だけでみるみる部下が動き出す！」といったありがちなキャッチは信用しない方がいい。部下はそれぞれ感情を持った人間であり、生育環境も経歴も違うのだがら、どのような職場でも当てはまる手法などあり得ないからである。

著者は大手航空会社に客室乗務員として入社し、欧米に向けたフライトのファーストクラスを中心に国際線乗務歴22年。その後、キャビンアテンダント（CA)訓練教官総括として、教官の指導育成に携わってきた。管理職として求められたのは部下の管理業務だけでなく、自身もプレーヤーとして課せられた目標をクリアしていくこと。自らが格闘した経験をもとに、プレイングマネジャーが注意すべき45に及ぶ「仕事の流儀」をまとめたのが本書である。同種のビジネス書には珍しく、失敗談をもとにした事例が多い。失敗を未然に防ぐための実践的な事例集として活用できるだろう。