子供の頃、日曜の朝はTBS系列「兼高かおる 世界の旅」を見ていた方も多いだろう。女性が1人で世界を旅し、楽しそうにリポートしてくれた。日本人には海外旅行などまだまだ夢の時代、お茶の間は兼高氏の番組を通じて「世界」を知ったのだ。
本書は「世界の旅」(当初の番組名は『世界飛び歩き』)がはじまった頃に出版された、兼高氏の処女エッセー集である。
アメリカ留学当時、そして取材で訪れた東南アジアの滞在記がまとめられている。タイボクシングに興奮し、ストリップショーに驚き、香港では高い買い物をして悔しがる...。愉快な旅行記だが、一方で、「日本はもっと隣国のことを知らなくてはならない」「やがて大阪に行くような気分で海外に行ける時代がくる」など、その慧眼には驚かされる。
兼高氏は今年1月5日に逝去。本書を読むと、その上品で楽しい語り口がよみがえる。
産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。
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