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「竜巻のふしぎ」 森田 正光・森 さやか著

  副題が「地上最強の気象現象を探る」。近年、竜巻による被害は少なくない。しかも竜巻は目に見える現象だけになおさら気になる。
 そこでTVお天気キャスターで気象予報士の2人がわかりやすく竜巻について教えてくれる。竜巻の定義だが、「竜巻は単独では発生せず、発達した積乱雲から生まれます」とある。積乱雲の内部での気流の変化により渦が出現し、それが着地したものが竜巻。
 竜巻の話をするのに寺田寅彦の文章が引用される。寺田博士は茶碗(ちゃわん)の湯気が立つのも竜巻のようなものと記している。竜巻の英語名がトルネードなのはスペイン語のトロナダ(雷の神)から来ていて、日本では古来、「辻風」と呼ばれた。なお、つむじ風は砂嵐である。
 積乱雲は大気が不安定な時にでき、雷雨や竜巻などの激しい気象現象を伴いながら、不安定な大気を安定に変える自然界の平衡装置だという。竜巻の成り立ちを知っていれば、ただ恐れるだけでなく、しっかり対応できよう。

書名:竜巻のふしぎ
著者:森田 正光・森 さやか
発行:共立出版
定価:1500円+税

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