「ホリエモン」こと、堀江貴文さんには、「どんなスマホのアプリを使っているのですか?」といった質問がうんざりするほど寄せられるそうだ。特別な使い方などない、人と違うとすれば、スマホというツールを使って見ている「景色」だという。本書『スマホ人生戦略』(学研プラス)は、スマホを使い倒し、人生の武器とするためのスキルが詰め込まれている。
本書は以下の6章の35項目からなる。
第1章 概論 スマホで人生を解放せよ! 第2章 金銭戦略 貯金はするな。スマホで稼げ! 第3章 ビジネス戦略 人間関係はスマホで最適化できる 第4章 頭脳戦略 スマホで「自分だけの知識」を手に入れる 第5章 ブランド戦略 スマホで自分ブランドを上げる方法 第6章 未来戦略 スマホで未来を切り開け
冒頭、「もうパソコンなんていらない」と断言している。なぜなら、iPhoneなどスマホは小型のパソコンであり、インターネットというカネ儲けし放題の「究極のバザール」にタダ乗りできるからだ。
厳密に言えばiPhoneは、電話型のUNIXパソコンであり、クラッシュしたりフリーズしたりすることは滅多にない。しかも、時間、場所、アングル......あらゆる束縛から解放されたツールだ。
「パソコンを開かないといけないようなタスクは、普段から意識的に減らしているので、もう使うことはないだろう」
スマホを検索やゲーム専門に使ってはいけない、スマホは情報処理能力を強化する身体拡張ツールである、と説く。
「第2章 金銭戦略」では、「趣味を仕事に生き残れ」と前著で書いてきた堀江さんが持論を展開している。
「あなたが好きでやっていることは、スマホひとつで仕事になるし、お金や支援だって手に入る。そんな社会がやって来たのだ」
YouTubeやクラウドファンディングの発達をその理由に挙げている。
堀江さんは、ライブドアなどは遠い過去の話で、いまも多くの事業を手がけ、新しいビジネスを立ち上げているという。「既存の価値」と「手持ちの価値」を掛け算することで、革新的なアイデアを生み出しているのだ。
仕事の仕方も独特だ。メールではなく、スマホのSNSアプリで仕事を回している。レスを返すときは、基本的に読んだらすぐに「おけ(OK)!」「りょ(了解)!」と短く返信する。
・電話で話したがる人とは付き合うな ・スマホで仕事も手柄も、すべてシェアせよ
しかし、誰でも堀江さんと対等に話し合える関係性を築けるわけではない。「影響力のある人と出会い、そこで化学反応を起こすためには、努力を重ねて、相手にメリットを与えられる確かな実力をつけるしかないのだ」とクギをさしている。そのためにもスマホを駆使して発信を続けなければならない、と書いている。
英語で最新の情報を得るのも成功の条件だ。スマホで英語が上達する3つの設定も説明している。「なるほど」と思った。
・スマホを英語モードに設定 ニュースアプリやSNSの言語を英語バージョンに切り替える ・英語に自然と触れられる機会を設定 DAZNなどでスポーツ、ネットフリックスなどで映画を観る ・好みのテーマでTED動画を英語の設定で見る 著名人の講演動画をダウンロードする
これらを1日30分実践するだけで、すばらしい成果が出るという。
スマホはパソコン以上という堀江さんの主張が最初はぴんと来なかったが、最後まで読み、納得した。なかでも次の1行に心を動かされた。
「発信しなければ、未来はつくれない」
できれば1行、多くて数行にまとめてTwitterでアウトプットすることが大切だという。堀江さんだって、最初は「フォロワー0人」からスタートした。数時間後に2000人のフォロワーを獲得したそうだが。
BOOKウォッチでは、堀江さんの著書『120 歳まで生きたいので、最先端医療を取材してみた』(祥伝社新書)、『堀江貴文のゼロをイチにするすごいプレゼン』(宝島社)、『仕事も人生も娯楽でいい』(宝島社新書)などを紹介済みだ。
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