吉本興業所属の光美(みつみ)さんは、2018年4月に85キロあった体重をわずか3か月で24キロ落とすことに成功した(身長153センチ)。ダイエットのきっかけは読売テレビ「あさパラ!」の番組企画。その後プライベートでダイエットを続け、1年経った現在もリバウンドすることなく50キロ台をキープしている。
本書『大丈夫!!!痩せるから!!まじで!!!』(ヨシモトブックス 発行、ワニブックス 発売)は、驚きの成果をあげた光美さんのダイエット体験記。芸人が番組企画で取り組んだだけでしょ? と軽く見てはいけない。サブタイトルに「ダイエットの勝ち負けはメンタルで決まる」とあるが、過酷なダイエットにストイックに挑み続ける光美さんの精神力には目を見張るものがある。
光美さんは当初、企画が終わればダイエットをやめてもいいと思っていたが、やめなかった。それは、トレーニングにハマり「変わっていく自分を見るのが楽しくて仕方がなくなった」からだという。
「今も必死こいて」ダイエットを続けている光美さん。ライフワークになりつつあるダイエットを通じて悟ったことがある。
「マジメにやれば絶対にしんどいし、ストレスだってめちゃくちゃかかります。『ラクしてダイエット』なんて絶対に無理。だからこそ、ダイエットはメンタルで勝敗が決まるんです。すべては自分の心構えひとつ」
本書は、トレーニングや食事のノウハウを掘り下げて解説するものではない。いかにして誘惑に打ち勝ち、ダイエットを成功させたのか。なぜリバウンドしないのか。光美さんが実際にやってきたことをすべて綴り、ダイエットの心構えを伝えている。
光美さんは、1988年大阪府生まれ。ダイエットに必要なモチベーションや気持ちのあり方についてInstagram、YouTubeで発信している。もともと85人だったInstagramのフォロワーは、ダイエットを始めてから1万3千人に急増(2019年9月時点)。漫才コンビ「美たんさん」を経て、現在は「ダイエット芸人」として活動している。
以前の光美さんは「痩せないとヤバイ」と言いながら「このままでも全然いいやん!」と思っていたという。しかし、これほど短期間にめきめきと成果をあげたのは、物事にストイックに打ち込む才能があったということだろう。
「スイッチなんて無理やり入れんでいい。......自分で自然に『よし!』とスイッチを入れられた人が成功する。それに、人間必ずどこかでスイッチが入ります」
人はいつ、どんなきっかけでスイッチが入るかわからないし、できるかできないかはやってみないとわからないと、光美さんが証明している。
「○○するだけで痩せる」「好きなものを食べながら痩せる」「ノンストレスダイエット」など、甘い宣伝文句はよくある。しかし、光美さんは「『適度な食事制限と、適度な運動』とよく言いますが、ぶっちゃけ"適度"では3か月で24キロも落ちません」と正直だ。光美さんが挑戦した「本気のダイエット」の内容を一部紹介しよう。
■間食しない
■飲み物は、水・お茶・ブラックコーヒーなど(カロリーゼロのみ)
■コンビニで買うのは、飲み物のみ
■毎日のようにジムに行き、筋トレ1~3時間、有酸素運動を1時間みっちりやる(ピーク時は週8、9回。1日5~6時間ジムにいた)
■食事・運動を管理して支えてくれるパーソナルジムのトレーナーの指示を絶対に守る
■メニューを考えるのが面倒になってきたら、鶏ムネ肉、ブロッコリー、アスパラガス、卵白でローテーション
表紙に写る満面の笑みといい、「ダイエット芸人」という肩書といい、もっと物腰柔らかく書かれているかと思ったが、「無駄なご褒美が多すぎるから痩せないんです。......カラダを作れていない人は、"ご褒美"という名の"甘え"が脂肪に変わる」など、意外と厳しかった。そこは「本気のダイエット」を成し遂げた光美さんが、読者に本気でエールを送りたいという気持ちの表れだろう。
「本気で頑張ったうちからの本気の応援本です!!! ダラダラしていた20代、本気で何かに真剣になれた30代。第2の人生、最高です」
本書の終わりに、光美さんの手書きのメッセージが添えられている。他人に対して「自分は本気で頑張りました」とは、なかなか言えないもの。光美さんが堂々と言い切れるのは、真剣に、本気でダイエットに取り組んでいる証だろう。
BOOKウォッチでは、ダイエット関連で『45歳、ぐーたら主婦の私が「デブあるある」をやめたら半年で20kgやせました!』、『「腹ペタ」スープダイエット――作りおきで、かんたん!』(以上、講談社)なども紹介済み。
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