「人生の豊かさの9割は習慣で決まる!」というキャッチコピーが付いている。本書『理想の人生をつくる習慣化大全』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)は「習慣」に注目した本だ。
類書は多々あると思われるが、著者の古川武士さんの肩書が変わっている。「習慣化コンサルタント」だという。世の中はコンサルタントだらけだが、かなり珍しいのではないか。
経歴を見ると、関西大学を卒業して日立製作所などを経て2006年に独立。現在は「習慣化コンサルティング株式会社」の代表取締役。約3万人のビジネスパーソンの育成と1000人以上の個人コンサルティングをしてきたという。これまでに16冊の著書があり、海外でも翻訳されているそうだ。
言われるまでもなく、「良い習慣」が「良い人生」をつくるであろうことは自明だ。問題は「習慣」にできないこと。「三日坊主」になったり、気分や体調にむらがあって続けるのに失敗したり。
本書は「行動の習慣」「思考の習慣」「感情の習慣」「環境の習慣」の四つに分類して「習慣化」を考えている。
「行動」でありがちなのは「先延ばし・続かない」ということ。それを乗り越えるための処方箋として著者は「楽しむことを第一優先にする」「記録をつけて達成感を味わう」などを挙げている。「思考」については「マイナス思考から抜けだす」ことをアドバイスしている。「複数の選択肢を探す」「相手も自分も得する解決策を考える」などなど。
本書に書いてあるのは、正直なところ「平凡」なことばかり。逆に言うと、余りにも突飛では、続けることができない。毎日、定まったルートで通うからこそ、通勤や通学ができるのだと改めて思う。
一般に「優れた人物」は「自律心」「自己管理能力」に長けているといわれる。つまり、自分を律して何かを「習慣化」することが身についている。たとえば「秀才」は必ず、「勉強」が「習慣化」しているし、「素晴らしいアスリートやバレリーナ」は、練習を休まない。体重や食べ物に神経を使う生活が「習慣化」している。みんなから尊敬されるような人物は、気配りや自身の精神状態を安定させることが「習慣化」している。つまり何事でも「習慣化」することで、いつの間にか能力が蓄積されていくのだ。
本書は「65個の習慣化スイッチ」を解説している。一つでも身につくものがあれば多少は人生の色合いが変わるかもしれない。
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