森友学園問題、加計学園問題と日々の安倍政権への野党、メディアの追及にもかかわらず、安定した支持率を誇ってきた自民党。さすがに最近は支持率の下落も見られるが、政権交代の兆しは見られない。
著者は自民党が変化し続けてきたことが、その強さの秘密だという。選挙制度改革などの政治改革、「自民党をぶっつぶす」のキャッチフレーズで党をかきまわした小泉政権、民主党政権下での下野、この3つの時期に自民党は変化し、強くなったことを解明しようとした試みである。
評者の待鳥聡史氏(京都大学教授)は、55年体制下の時代を描いた「自民党政権」(佐藤誠三郎、松崎哲久著)に続く「読むべき一冊」だと評価する。コンパクトな中公新書として刊行されたのも手ごろだ。
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