マリー・アントワネット、エリザベート、皇女アナスタシア…
いずれも実在した歴史上の人物で、類稀なる美貌と数奇な運命の持ち主だ。
マリー・アントワネットとエリザベートはヨーロッパの名門ハプスブルク家の出身。
18世紀のフランス革命でギロチン台に散った王妃と
身長172cm・体重50kg・ウエスト50cmと抜群のプロポーションを持ち、
19世紀に旅先のジュネーブで暗殺された皇妃。
ともに2人は宮廷の薔薇と例えられた存在だった。
そしてアナスタシアはロシア・ロマノフ王朝最後の皇帝ニコライ2世の第4皇女。
ロシア革命の渦に巻き込まれ、わずか14歳で一家とともに処刑された。
ただ、その後「一人だけ生き残った」という噂が流れ、
莫大な財産の行方とともにミステリアスな憶測を呼んだ。
本書は4章に分かれていて、マリー・アントワネットらの物語は
第1章「歴史に名を残す名家」に記述されている。
第2章は「世界の王室と皇室」。
エリザベス2世を君主とするイギリス王室、夫妻で来日し話題になった好男子ワンチュク国王が君主のブータン王室、そして今上天皇を君主とする我が日本などの実情と財産比較まで記載されている。
第3章は「世界の華麗なる一族」。
世界経済の中心となっているロスチャイルド家、ロックフェラ-家、ケネディ家。
アメリカの大統領や有名女優も関連し、その系列企業はマスコミ・金融業・自動車と多岐にわたっている。
そして第4章は「日本の名家と名門」。
華族制度の解説から徳川家、近衛家、冷泉家など日本の歴史とともに名を馳せてきた一族が並ぶ。
世界史のようでいて、日本史のような、さらに現代史までも学べるかのような壮大なロマンが凝縮された一冊。
老若男女問わず、すべての人に手に取って頂きたい。
【局アナnet】 岡田紀子(フリーアナウンサー、ライター)
http://www.kyokuana.net/profile.html?id=173出版:徳間書店TOWNMOOK
発行:2013年2月1日
定価:714円(+税)