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半世紀前の読者投稿がよみがえる! 「暮しの手帖」が『戦中・戦後の暮しの記録』の第2集発行

 平成が令和になったが、出版の世界ではまだまだ「昭和」が生きている。「暮しの手帖」は2019年5月25日、『戦争が立っていた――戦中・戦後の暮しの記録 拾遺集 戦中編』を発行した。1836円 (税込)。タイトルは俳人渡邊白泉の有名な句、「戦争が廊下の奥に立つてゐた」を参照したと見られる。

 同社は読者手記を募集して1968年に『戦争中の暮しの記録』を出版、ロングセラーになった。2018年には創刊70周年を記念し、『戦中・戦後の暮しの記録』を出した。68年版では1736編、半世紀後の18年版では2390通の投稿が集まっていた。

 今回は、過去2回の応募作から、さらに精査して未公開投稿を選び直し、あらたに「拾遺集 戦中編」として刊行したもの。18年版のシリーズの第2集となる。内訳は1968年版の投稿が10編、2018年版の投稿が44点。半世紀前の投稿がきちんと保管されているというのは、読者との関係を大事にしている「暮しの手帖」ならではだろう。こんごますます現代史を語った貴重な庶民史料として価値が高まるに違いない。このあとさらに7月に『なんにもなかった 戦中・戦後の暮しの記録 拾遺集 戦後編』の刊行を予定している。


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『戦争が立っていた――戦中・戦後の暮しの記録 拾遺集 戦中編』(暮しの手帖社)

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