2023年6月1日、藤子・F・不二雄さんのSF短編を収録した豪華愛蔵版『藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス Ultimate Edition』(全10巻)の刊行が始まった。
『藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス』(全10巻)は4月から刊行中だが、今回の豪華愛蔵版には、全巻初版限定で「特典別冊」が封入される。「特典別冊」には、単行本に収録される際に大幅な加筆修正をした作品の「雑誌掲載ver.」が多数収録されている。
たとえば、第1巻の『ミノタウロスの皿』は、単行本では全35ページで収録されているが、1969年の「ビッグコミック」掲載時は全22ページ。「特典別冊」があれば、単行本ver.と雑誌掲載ver.を並べて、どこか加筆、描き換えされたのかを見比べて楽しむことができる。
ほか、第4~6巻では、「SF短編」シリーズにまつわる資料も多数掲載される。
「SF短編」シリーズの単行本としては史上初となる雑誌掲載時と同様のB5サイズで刊行。B5サイズで読まれることを意識して描かれた作品をそのまま楽しめる。
製本は、本を糸かがりし、背表紙がない「コデックス装」を採用。本が喉元までしっかりと開き、画面をフラットに見ることができる。
本の表紙には、表題作の絵を刻み込んだ厚さ0.3mmの金属プレートが装填されている。本のケースにつけられた抜き穴からは、このプレートが覗く仕様で、Ultimate Editionのアイコンとなっている。
毎巻、表題作と印象的なシーン、キャラクターをあしらったケースに収納。ケースの内側にもこだわりのポイントが隠されている。
川崎市藤子・F・不二雄ミュージアムの協力を得て、カラー画稿(4色・2色)を原画に合わせて調整。「SF短編」の単行本史上、最も原画に近い色合いを再現している。
巻末には、今回初収録となる「ぼくとカメラ」(1979年「小学生カメラ日記」)を筆頭に、藤子・F・不二雄さんのエッセイ、インタビュー記事を収録。通常版には入っていないエッセイ・インタビュー記事も多数収録されている。
(7)装幀はブックデザイナーの名久井直子。今回の装幀は、『100年ドラえもん』『100年大長編ドラえもん』『小説 のび太の月面探査記』の装幀を担当した名久井直子さんが担当。紙の本ならではの魅力、挑戦を多数盛り込んだ、遊び心満載の仕様・造本となっている。
現在、川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアムでは「藤子・F・不二雄のSF短編原画展」が開催中(~2023年10月中旬予定)。また、NHK総合では「藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ」が放送中。
それを受けて、コミックス、原画展、ドラマの情報を網羅したウェブページ「藤子・F・不二雄SF短編フェスティバル」が、ドラえもん公式サイト「ドラえもんチャンネル」内に誕生した。特設ページでは、5月29日(月)~6月13日(火)まで、まんが「SF短編」シリーズが無料配信されている。
■愛蔵版(Ultimate Edition)仕様・刊行スケジュール
判型:B5判ハードカバー(本が喉まで開くコデックス装)
定価:各巻4,780円(税込)
装幀:名久井直子(なくい・なおこ)氏
小学館・刊
*初版限定で、各巻に別冊小冊子「SF短編初出ver.」を同梱
2023年6月1日(木)第1巻
2023年6月30日(金)第2巻
2023年8月1日(火)第3巻
2023年9月1日(金)第4巻
2023年10月2日(月)第5巻
2023年11月1日(水)第6巻
2023年12月1日(金)第7巻
2023年12月28日(木)第8巻
2024年2月1日(木)第9巻
2024年3月1日(金)第10巻
*刊行スケジュールは変更となる可能性があります。予めご了承ください。
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