新聞を読むお父さんの背中にちょこんと乗った、黒い子猫......そんな微笑ましい光景を捉えた写真を、ツイッターで目にした人はいるかもしれない。
仕事人間だったお父さんと、カラスにつつかれていたところをお父さんに救われた黒猫「るる」だ。2人の日常を紹介する息子のTuriさんによるツイッターの人気アカウント(@turi2018)が初めて書籍化され、フォトエッセイ『親父と猫 定年後に待っていた猫ライフ』(ハーパーコリンズ・ジャパン)になった。
思いがけず増えた家族・るると時間を共にすることで、定年退職後の幸せなセカンドライフを満喫している、お父さん。どこかノスタルジーを感じさせる、るるとの日常がたくさんの写真とともに綴られている。
Turiさん一家に家族として暖かく迎えられ、SNSでも大人気のるるだが、実は最初は飼うことをお母さんに反対されたそうだ。
もともと、著者・Turiさんの家族はみんな動物好きで、Turiさんは、物心ついた頃から家に動物がいる環境で育った。
これまでに雑種犬の「ボス」、猫の「リリー」、ハスキー犬の「ルナ」と時間を共にした。しかし、どうしても避けられない別れの悲しみは大きく、主に世話をしていたお母さんの、「悲しい思いをもうしたくない」という気持ちは強かった。
しかし、子猫の入った段ボールを抱えてお父さんが帰宅し、るるを前にしたお母さんの気持ちが変わった。痩せて衰弱し、それでも懸命に生きようとしている姿を見て、お母さんもるるを家族として受け入れることを決めたのだそう。
こうして始まった、お父さんたちとるるとのセカンドライフ。これまでは、動物の世話はお母さんやTuriさんが中心で、掃除や洗濯などの家事もノータッチだったお父さん。しかし、今ではるるの朝ごはんを用意し、トイレの掃除までしているそうだ。
るるとお父さんは、朝食後に毎日一緒に新聞を読むことがルーティーンになっている。
ある日、仕事中だったTuriさんのもとに、お母さんから送られてきた写真。そこには、新聞を読むお父さんと、その背中に乗って一緒に覗き込んでいるかのようなるるの姿があった。そう、ツイッターでも話題になった1枚だ。
「ちょうどそのころの僕は、仕事のことで少し悩んだりもしていた時期だった。でも、親父とるるの写真を見たとたん、そんな悩みがスーッと消えていくのがわかった」
「今の僕みたいにこの写真を見て癒やされる人もいるんじゃないか」
そしてTuriさんは、お父さんとるるの様子を日々、SNSへ投稿するように。
本書では、彼らの微笑ましい写真に添えて、Turiさんの目線でるるが来てからの日々やお父さんの変化が添えられる。
お父さんのセカンドライフを豊かにしてくれた、るる。毎朝の日課や記念日、季節の行事を一緒に楽しむ様子など、生き生きと過ごす2人の姿を眺めるだけで、こちらまで笑顔になるフォトエッセイだ。
■Turiさんプロフィール
「親父」の息子。定年間近に子猫を保護した父親が、その後に猫ライフを満喫している様子を、日々SNSで紹介。各メディアでも取り上げられ話題に。Twitterアカウント:@turi2018
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