本を知る。本で知る。

レトルトや冷凍食品で「済ます」ではなく「楽しむ」が正解。

台所をひらく

   料理は嫌いじゃないけれど、毎日となると億劫だ。コロナ禍で自炊することが増えた時もしんどかったが、自粛期間が明けた今では、仕事をしながら日々の炊事をこなさなければならず、それはそれでしんどい。

   フードライターの白央(はくおう)篤司さんは、「料理は嫌いじゃないけど、しんどい日もある」という人に向けて、炊事の「こうあるべき」という義務感からくる心の負担を軽くするヒントを教えてくれる。しんどい日には肩の力をぬいて「なるべくラクに、そこそこおいしく」を目指していこう。

   2023年4月15日『台所をひらく-料理の「こうあるべき」から自分をほどくヒント集-』(大和書房)が発売された。

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   本書は、料理をラクにする言葉や考え方、気分の転換方法、料理愛を綴ったエッセイ&レシピ集だ。

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   昨日はできたのに今日はできない...。炊事にもムラがあるものだ。

   本書には、自分の気分の波と向き合いながら、自炊を続けていくヒントが満載だ。「ていねいな暮らし」にも憧れるが、自分をしばりつけているのかもしれない、と白央さんは言う。

   たとえば、レトルト食品や冷凍食品で「済ます」と考えると罪悪感をおぼえるが、ひと工夫するだけで、そこそこおいしい料理ができるなんて「楽しい」と考えるのが白央流。しんどい日のごはんはこれで十分だ。

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   「こんなことでよかったんだ!」と目からウロコのヒントが満載。料理は栄養バランスを考えなくちゃ、彩りがよくなくちゃ、マンネリをなんとかしなくちゃ......という気持ちを楽にしてくれる一冊。

<目次>
chapter1 日々の炊事は 凪の日あり 波の日あり
日常生活は「ウマの合う料理」だけでいこう/料理も断捨離が必要なんじゃないだろうか/味噌汁よ自由であれ/笑っちゃうぐらい献立が浮かばないときは/料理ルッキズムもほどほどに/荒波の日は海に出ない ほか
Chapter2  小さなこと 季節のことから拾う 料理の種
ある日突然に「見分け」のつくこともある/春がチャレンジ精神を連れてくる/舌になじんだ味と冒険と/香りの強いもの同士は意外に仲良し ほか
Chapter3  台所仕事は 作って食べて だけじゃない
「大したことない」ように見える小さなことが暮らしを支えている/「食べる人」は何を考えて、どう動く?//ひとり抱えがちなフードロスの罪悪感は/家庭料理って、つまり何なのでしょうね ほか

■白央篤司さんプロフィール
はくおう・あつし/日本の郷土食やローカルフードをメインテーマに執筆する人気フードライター。著書に『自炊力 料理以前の食生活改善スキル』(光文社新書)、『にっぽんのおにぎり』(理論社)など。40歳を過ぎてパートナーと暮らし始め、得意分野の「炊事担当」に勇んで名乗りをあげたが、3カ月もたつと行き詰まる。それから7年余、少しずつ手に入れた「気分の波」に身をゆだね、無理せず、なるたけラクに、そこそこおいしく炊事と付き合っていく方法を、本書にまとめた。


※画像提供:大和書房


 
  • 書名 台所をひらく
  • サブタイトル料理の「こうあるべき」から自分をほどくヒント集
  • 監修・編集・著者名白央篤司 著
  • 出版社名大和書房
  • 出版年月日2023年4月15日
  • 定価1650円(税込)
  • 判型・ページ数四六判、160ページ
  • ISBN9784479785859

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