頭痛や肩こり、腰痛、気分の落ち込み。ちょっとした不調の原因は、「足裏」にあるかも?!
2022年11月10日発売の『不調を解消したいなら、まず足を整えなさい』(Gakken)では、フットケアの第一人者として知られる笠原巖さんが、現代人の不調の原因と足裏との関係を解明し、足裏を正して体のバランスを整えるセルフケアの極意を紹介している。
笠原さんによると、不調の原因の多くは足裏の異常にあるという。
足裏に異常があると重心がぐらつき、バランスをとるために体が歪んでしまう。この歪みが、関節や骨、筋肉への負担となるのだ。
笠原さんがあげる足裏の異常は次の3つの症状だ。
●足指が上に反って地面につかない「浮き指」。
●足の親指が小指側に曲がってしまう「外反母趾」。
●土踏まずが潰れて、足の裏が平らになった「扁平足」。
心当たりがある方は、「足指」「足の甲」「足裏」にフォーカスした3つの運動を行おう。このとき「足裏バランステーピング」を加えることでさらに整体の効果が上がるという。
まずは浮き指のチェックから。
手の親指と人差し指でL字をつくり、土踏まずと親指に当てる。足指の力を抜き、親指を甲側に限界まで押したとき、親指が90度以上反るかチェックしよう。ほかの人に押してもらってもOK。90度未満で止まるなら正常、90度以上なら浮き指だ。
とくに、甲に親指がつきそうな場合は浮き指がひどく、首が前に出た猫背やストレートネックなどの姿勢になり、痛みや不調の原因になるという。
続いて外反母趾のチェックだ。
親指が小指側に15度以上曲がっているのが外反母趾の目安。紙の上などに力を抜いて足を置き、鉛筆などで親指が小指側に曲がっている側面のラインと足の内側のラインを引いて角度をチェックしよう。30度以上だと体の上部に不調をきたす可能性大だ。
子どものころから扁平足で...という方もいるだろう。自分は当てはまらないという方も、改めてチェックしてみよう。
足を床に着けて体重がのると土踏まずがなくなり、足裏全体がベタっとつくなら扁平足だ。また、足を浮かせて体重がのらなくても足裏全体が平らであれば、先天的扁平足の可能性も。
中高年に多く見られるこれらの足の異常を改善するには、笠原さん考案の「足指グーパーリハビリ体操」が効果的。体を支える大きな力となる足の親指を手で付け根から大きく動かし、運動可動域を広げるフットケアだ。
「足指グーパーリハビリ体操」の手順は次の通り。
1.(左足の場合)右手の人さし指を伸ばし、親指と残りの3本の指で、左足の親指を深く握る。左手で左足の甲をしっかり持ち、足首が動かないようにする。
2.右手の親指を左足裏の親指の付け根(ふくらみ部分)に深く当てる。
3.左足の親指の付け根から、テコの原理で深く下(足裏側)へ曲げる。これがグーの体操。
4.足の親指を付け根から左右にグルグルと回す。これが「パー」の体操。すべて右足も同様。
※1~4を左右各5分行う。
40歳を過ぎたころからは、関節に変形が見られる「ヘバーデン結節」にも注意が必要だ。手の指に出る症状と思われがちだが、実は足に出ることも少なくないという。笠原さんはこれを「足へバーデン」と命名。外反母趾と見分けがつきにくいこともあり、見逃してしまうケースも多い。
「足へバーデン」になると、土台となる足裏のバランスが大きく崩れ、気づかないうちに全身の軟骨が破壊されていく。もろくなった関節に重力の負担が日常生活で繰り返しかかると変形が進行し、足やひざの関節だけでなく、腰椎や胸椎、頚椎などにも変形や痛みが起きるという。
一般的な外反母趾と区別するポイントは、足の親指のねじれ。一般的な外反母趾は爪が上を向いているが、足へバーデンは足の親指がねじれて、爪が外側を向くのが特徴だ。
へバーデン結節自体は、テーピングによって進行を抑え、症状を軽減することができるという。本書では、「足裏バランステーピング」のやり方が掲載されているので気になる方は要チェックだ。
体調不良の原因が足裏にあるとはなかなか思いつかない。多くの人が足裏の問題を抱えているという。まずはあなたの足裏をチェックしてみるところから始めよう。
■笠原巖さんプロフィール
かさはら・いわお/外反母趾や浮き指、へバーデン結節研究家。足の不具合とカラダ全体の不調の関係を、約50年間、約20万人の診察で発見。「足から未病改善」を提唱。著書累計215万部。
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