2022年11月25日発売の「プレジデント」(2022年12月16日号)は、「頭がいい思考 バカの思考」と題した特集を組んでいる。最新の脳科学が解明した賢い人の習慣などを紹介している。
精神科医の和田秀樹さんは、スマホを使い過ぎると、頭の調子が悪くなる、と警告している。特に問題なのは、スマホが人間の思考回路を変えてしまうことだという。短い文章しか読まなくなり、文字情報の読解力が弱くなり、物事を多面的に捉えられなくなる。スマホ依存への対策を提案している。
解剖学者の養老孟司さんと数学者の藤原正彦さんも対談で、「スマートフォンで日常が変わり、考え方も変わってしまった」「日本人は考えることをしなくなった」と指摘している。
脳神経外科医の築山節さんが、脳を解放する方法を書いている。記憶力をよびさます「感情・出力・休息の法則」を示し、脳のパフォーマンスを最大限に引き出すのは「睡眠の力」だという。また、脳の負担を下げることで、集中力が増すので、散歩も効果的だと勧めている。
脳は本来、忘れるようにできているが、繰り返し脳に入ってくる情報に対しては必要だと判断するので、仕事や勉強法をルーティン化するのもいい。最強のルーティンは「午前に雑用、午後に重要仕事」だとしている。朝の運動も効果的だ。
東大先端科学技術研究センター教授の西成活裕さんが教える「シンプルに深く考える7つの思考力」も参考になりそうだ。バランスよく鍛えることで、全体的な思考力を底上げすることができるという。
1 自己駆動力 自分の「こだわり」を思考のエンジンにする→とにかくやってみる 2 大局力 目的から考えると思考の順序がわかる→何をしたいか・目的がわかっている 3 微分力 問題を小分けにすれば解決策が見える→できることに落とし込む 4 場分け力 選択肢を見える化する→メリット・デメリットを把握している 5 多段思考力 先読みするにはゆとりが必要→深掘りして考える 6 疑い力 楽をできる甘い情報は疑うクセをつける→検証しなおす 7 ジャンプ力 自分で決めた枠組みから離れて考え直す→他分野にも関心を広げる
明治大学文学部教授の齋藤孝さんは、「頭のいい人だけがやっている 5つの知的習慣」を紹介している。
1つ目は聞き方。オウム返しより「キーワード返し」をする。「要約+共感」のセットで相手の話をすくい上げる。
2つ目は話し方。1つの話題を15秒で話せるようにする。ストップウォッチを使い練習すると感覚がつかめるようになる。それを3つ組み合わせて1分間でアウトプットする。
3つ目は読み方。20分で1冊の新書を読み、要点を人に伝える練習をする。3色ボールペンを使い、「とても大事」「まあ大事」「面白い」と思ったところにそれぞれ線を引くのもいい。
4つ目は書き方。「ゴール」を決めた後、3つの「関所」を設ける。それには「書くように話す」を習慣化すればいい。
5つ目は見方。感動ポイントを意識して、自分の心の動きを観察する。食わず嫌いをせず、ヒットした作品や人に勧められた作品にはとりあえず触れてみる。それが頭のいい人の「見る習慣」だという。
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