ビジネスメールを失礼のないように、でも言いたいことが伝わるように書くのが難しい! みんな、どうやってメールを書いているの?
そんなお悩みに、手紙コンサルタントの亀井ゆかりさんが応えてくれる本が『短いのに感じがいいメールが悩まず書ける本』(日本実業出版社)だ。メールの例文を中心に、「感じがいいメール」を書くテクニックをわかりやすく教えてくれる。
BOOKウォッチでは、本書「第3章 ワンランクアップするための表現方法」から、全2回の試し読みをお届けする。第1回〈冷たい印象になりがちなビジネスメール。「温かさ」をプラスする一言とは?〉では、ビジネスメールに親近感や温かさを加えるテクニックをご紹介した。
第2回は、「MAIL2 自分の言葉で書いてから整える」だ。読みやすいビジネスメールを書くには、まず友人宛てのつもりで書いてみることを勧めている亀井さん。その方法とは?
(以下、本文より)
ビジネスメールは難しいと思われがちですが、実は、いったん友人と交わすつもりでメール文を書いてみて、それをきちんと「整える」だけで案外きちんと成立するものです。
「整える」というのは、言葉遣いや文章だけではありません。主旨からはずれている文、なくても通じる文、あるいは説明過剰な文はないかチェックしましょう。言い訳めいた、くどい表現は省く、または簡潔な言葉に置き換える、逆に、思い込みで言葉足らずな文があれば補足します。
そうすると、非常に読みやすい、すっきりしたメール文が完成します。では、具体例から考えてみましょう。
■時候
「時候の挨拶」というと気負ってしまうかもしれませんが、その日の天気から感じたことを伝えたり、季節のイベントに触れたりするだけで、十分な時候の挨拶になります。
今日は寒いね。ホワイトクリスマスになるかもしれない!
▶ ホワイトクリスマスを期待させるような寒さですが、
いかがお凌ぎでしょうか。
▶ 本日の寒さは一段と厳しく雪が降るかもしれません。
どんなクリスマスをお過ごしでしょうか。
■約束をキャンセルする
約束をキャンセルする際は、詳しく理由を書き連ねる必要はありません。キャンセルしたい旨と謝罪を組み合わせてシンプルに表現しましょう。
明日の約束ムリになった! どうしても行けない。
搬入先でトラブってしまった。マジで申し訳ない。
▶ 明日お約束していましたが、
急な所用が入り難しくなりました。
誠に申し訳ありません。
▶ 大変恐縮ですが、明日緊急の用件で出張になりました。
お約束していましたが、申し訳ありません。
■イベントに参加してくれた
誘いを受けてもらえるとうれしいものです。次にもつながるように、参加してくれたことへの喜びと感謝の気持ちを素直に伝えることが大切です。また、その人との特定の話題があれば、それをひと言入れると特別感が伝わります。
こんにちは。〈挨拶〉
今日は遠方からわざわざ来てくれて
すごくすごくうれしかった。
応援してくれて感謝!!〈感謝〉
お客様も予想以上に集まって、良かったです。〈本題〉
またよろしくね。〈結びの言葉〉
▶ いつもお世話になっております。〈挨拶〉
○○の○○です。
このたびの第12回酒樽フェアには
遠路、○○よりお運びいただきまして
誠にありがとうございました。〈感謝〉
いつもながら○○様のご参加とご支援は
スタッフ一同にとって何ものにもまさる
大きな力となって、おかげさまをもちまして、
当初の予想を上回る反響を得ることができました。〈本題〉
心から感謝申し上げます。
今後とも一層のお力添え、ご愛顧を賜りますよう
よろしくお願い申し上げます。〈結びの言葉〉
(以上、本文より)
一度くだけた言葉で書いてから、ビジネスの言葉遣いに整えるとは斬新! でも、この方法なら難しく考えずに伝えたいことが書けそうだ。
以上、全2回で『短いのに感じがいいメールが悩まず書ける本』の一部をご紹介した。ビジネスメールの書き方に悩んでいる方は、ぜひ本書を読んでテクニックを参考にしてほしい。
■亀井ゆかり(かめい・ゆかり)さん
手紙コンサルタント。兵庫県在住。関西外国語短期大学を卒業後、大手通信機器メーカーに就職し、役員秘書を務める。結婚を機に退職した後、同僚の推薦で挨拶状を中心とした代筆業を始め、大企業から個人経営の店舗まで、あらゆる業態の顧客に向けて28年間で代筆した手紙は30万通を超える。現在は、代筆業だけでなく「自筆の手紙は思いを伝える最高の手段」という信念のもとに、手紙コンサルタントとして、学校、個人の手紙相談、手紙指導なども行っている。
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