えぬくんは、2022年10月で6歳。でも、これまで一度もママを「ママ」と呼んだことがない。
自閉症と知的障害をもち言葉が話せないえぬくんと、なんとか「ママ」と呼ばれたくて毎日奮闘するえぬくんママさん。2人は、ドタバタな日常をYouTube「えぬくんちゃんねる」で発信している。
そんなえぬくんママさんの子育て奮闘記が本になった。『ママと呼べない君と 自閉症の息子「えぬくん」との、もうアカン!けどしあわせな日常』(KADOKAWA)だ。
「障がい児を育てる」というと「大変そう、しんどい」のようなイメージがつきまといがちだが、えぬくんママさんはこんなふうに語る。
でも、一般的な子育てがそうであるように、障がい児を育てるのは、ネガティブなことばかりではなくて、楽しいことやうれしいことも、たくさんあります。
我が家のえぬの行動にしても、自閉症の特性ゆえの大変さだけでなく「全身で喜びを表現してるやん!(笑)」とか「クセ強すぎるって~(笑)」とか、驚きや発見、喜びに満ちています。
「えぬくんちゃんねる」のモットーは、「たのしく、あかるく、おもしろく」。愛嬌たっぷりでこだわりにまっすぐなえぬくんに対して、えぬくんママさんはなんとか笑わせようと、「コテコテの大阪人」としてギャグやツッコミを繰り出したり、プレゼントに頭を悩ませたり(でもえぬくんは完全スルー)......。さらに、えぬくんママさんの「自他ともに認めるぐうたらオカン」の姿も見せてくれている。
実は、えぬくんママさんはあえて自閉症の専門書を読み漁らず、自分なりに自然にえぬくんと接することを心がけているそうだ。
「こんなにいい加減なオカンでも大丈夫なんだ!」「毎日気を張って子育てをしなくてもいいんだ!」「オカンだけじゃなく、パパまでこんなんでも大丈夫なんだ!」なんて思いながら、あるいは単純に「おもしろいな」と思って読んでいただけたら、こんなにうれしいことはありません。
大好きなコーラは飲ませすぎなければOK。夜ごはんがマックでもいい。部屋がぐちゃぐちゃな日があっても全然問題なし。「もうアカン!」となる日もあるけれど、それも愛おしい毎日の一場面だ。
障がいのあるなしにかかわらない、子育ての楽しさ、おもしろさが、この一冊にぎゅっと詰まっている。
【もくじ】
まえがき たのしく、あかるく、おもしろく。
第1章 話さない息子と話しかけまくるオカン
・「他の子とちょっと違う」と思ったのは1歳すぎ
・えぬを見て泣いてしまった日
・最初にしゃべった言葉は
・一度の食事で40回も「カンパイ」!?
・小さな味方「ヘルプマーク」 ほか
第2章 個性強めボーイと家族の日常
・くつに対する圧倒的こだわり
・できる・できないの基準が謎!
・強敵現る!? 本気でえぬを叱るおじいちゃん
・夜、オカンは「くノ一」になる
・「あれもやらな(汗)」はやらなくても大体大丈夫 ほか
第3章 ママと呼べない君と、これからも。
・ハト嫌いのオカンのハト活日記
・夏の思い出、「トイトレ部」結成
・えぬ、「もらい泣き」する
・熟達しつつある「ちゃー!」と「ばいばい」
・誕生日、クリスマス......えぬとの思い出は「瞬間冷凍」 ほか
あとがき ママと呼ばれるその日まで。
■えぬくんママさん
えぬくんのママ。息子の自閉症と知的障がいに最初は悩んでいたけれど、くよくよしていても仕方ないと、えぬくんと一緒にYouTubeチャンネル「えぬくんちゃんねる」を始める。楽しい日もつらい日もダメなところも、ありのまま、ユーモアたっぷりの明るい配信で、多くの共感を得る。
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