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「親のひと言」が呪縛に...そのセリフ、「よけいなひと言」かも!?

よけいなひと言をわかりあえるセリフに変える 親子のための言いかえ図鑑

 「自分はダメな人間だと、親に言われ続けてきた」「なんでも親に口出しされて、自分がやりたいことができなかった」......。幼少期からの親子関係は、ずっと子どもの人生に影響をおよぼすという。

 子どもにとって親は「絶対的な存在」で、なにげない「親のひと言」が、心の支えにも呪縛にもなる。どんな言い方をしたら、親子の絆を深めることができるのか?

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 大野萌子さんの『よけいなひと言をわかりあえるセリフに変える 親子のための言いかえ図鑑』(サンマーク出版)は、累計50万部を突破した『言いかえ図鑑』シリーズの第3弾。

 親子関係に悪影響を与える「よけいなひと言」を信頼関係を深める「わかりあえるひと言」に言いかえる、「言葉のかけ方」8シーン92パターンを解説している。

 著者の大野萌子さんは、内閣府をはじめとする官公庁、大手企業、大学などで、5万人以上にコミュニケーション指導をしてきたカウンセラー。

親子のコミュニケーションが難しいワケ

 数々の人間関係のなかでも特に難しいのが、親子のコミュニケーションだという。その原因は、親子は「支配関係」になりやすく、親が子どもをコントロールしやすい点にあると、大野さんは見ている。

 ひとりでは何もできない子どものお世話を続けているうちに、親は子どもを「所有物」のように思い、自分の理想や期待を押しつけてしまうケースも少なくない。

 他人ならある程度気遣いできても、家族、特に子どもには高圧的になり、非難、否定、暴言、罵倒をぶつけてしまう。結果、親子の信頼関係は築けず、子どもは自己肯定感を得られないまま成長することに。

 そうならないために大事なのが、どんなに幼くとも、どんな場面であっても、子どもを1人の人間として「尊重」して接していくことだという。

「子どもを、自分とは別の人格を持つ人間として認める。子どもの意見に耳を傾けて、条件付きではない愛情を示し、存在をそのまま受け入れる。そのように育てられた子どもは、他人も尊重できるため、将来、良好な人間関係を築けるようになります」

子どもに伝わる言い方とは

 では、具体的にはどうすればいいのか。本書は4コマ漫画や大野さんが受けた相談事例をまじえ、「よけいなひと言」→「わかりあえるひと言」のパターンをわかりやすく解説している。

 たとえば、朝の忙しい時間に言いがちなこのひと言。

×「早くして!」 → ○「お着替えしよう」

 子どもは「早くして!」と言われても、何をどう急げばいいのかがわからない。「お着替えしよう」「靴を履こう」というように、"具体的な行動"まで言葉にしないと親の意図は伝わらないという。

 次に、子どもをしかるときのこのひと言。

×「あやまりなさい!」 → ○「何が悪かったと思う?」

 「あやまりなさい!」と言われるだけだと、負けず嫌いの子は納得できないまま「あやまればすむんだ」と学習してしまう。逆に、おとなしくて真面目な子は「全部自分のせいだ」という思考回路ができてしまう。まずは、「何が悪かったと思う?」と投げかけて本人に考えさせ、納得のうえであやまらせるようにする。子どもに言い分があれば、必ず聞くことだという。

■目次
第1章 しつけ・生活習慣
第2章 叱る
第3章 ほめる・励ます
第4章 性格・人格
第5章 勉強・習いごと・進路
第6章 交友関係・人間関係
第7章 意見・考え
第8章 親と話す

 「親が変われば、子どもは必ず変わります」――。本書は、子どもへの接し方を見つめ直すきっかけになるだろう。良好な親子関係を築くヒントをくれる、子育て世代にオススメの1冊だ。


■大野萌子さんプロフィール

 公認心理師。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャR資格認定機関)代表理事。法政大学卒。日本通運(株)を退職後、学研エデュケーショナルを通じ17年間、2歳から中学生までの学習指導と教育相談に関わる。時期を同じくしてカウンセリングの勉強を開始、産業カウンセラー資格取得後は企業内カウンセラーとしても活動。現場経験を生かしたコミュニケーション、ストレスマネジメント、ハラスメントの講演・研修を実施。内閣府をはじめとする官公庁、大手企業、大学などで、5万人以上にコミュニケーション指導を行う。また、だれでも参加できる「生きやすい人間関係を創る」コミュニケーションスキルを1日で学べる「メンタルアップマネジメント講座」を開催している。テレビ、ラジオ、新聞などのメディア出演・監修多数。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』『よけいなひと言を好かれるセリフに変える働く人のための言いかえ図鑑』(ともにサンマーク出版)、『「聞き上手さん」の「しんどい」がなくなる本』(ナツメ社)、『言いにくいことを伝える技術』(ぱる出版)、『「かまってちゃん」社員の上手なかまい方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。


※画像提供:サンマーク出版


 
  • 書名 よけいなひと言をわかりあえるセリフに変える 親子のための言いかえ図鑑
  • 監修・編集・著者名大野 萌子 著
  • 出版社名サンマーク出版
  • 出版年月日2022年6月30日
  • 定価1,540円 (税込)
  • 判型・ページ数四六判・222ページ
  • ISBN9784763139658

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