夫に対する生理的嫌悪感、セックスレス、不倫......。誰にも言えない夫婦の悩み。このつらさ、いったいどう対処したらいいものかと、ひそかに悩んでいる人も多いのでは。
3000人の女性の悩みを解決してきたパートナーシップと性のカウンセラー・小野美世さんの『誰にも言えない 夫婦の悩み相談室』(WAVE出版)は、セックスレスや不倫の悩みに対する「優しい答え」をくれる1冊。
「ここまでリアルに言っちゃっていいんですか」と驚かれるほど、小野さんはブログなどで「性」についてはっきりと書いている。それは、自身もセックスレスで悩んだ過去があるから。どん底にいたとき、誰かが隣で「大丈夫だよ」と言ってくれたら......。そんな思いから、性のテーマを扱うカウンセラーになったという。
「悩んでいるのは、あなただけじゃない。このことで悩むあなたは、おかしくない。それをお伝えしたくて、この本を書きました」
未婚・既婚問わず、パートナーとうまくいかない人には共通点があるという。
■パートナーとうまくいかない人の共通点(抜粋)
・ついつい男性と戦ってしまう
・自分の本当の気持ちを相手にさしだしていない
・性のコミュニケーションについて、知らないことがたくさんある
「負けず嫌いでがんばり屋さん」であるがゆえに、「しないほうがいいこと」までしてしまい、つまずいている人がとても多いのだとか。
そこで提案しているのが、「負けるが花」というコミュニケーション。これは、良き妻・良き母でありましょう、良妻賢母になるためにがんばりましょう、ということではなく......。
「自分の素直な気持ちに気づき、相手にさしだすことができるようになると、男性にバカにされないようにと戦っていたときよりも、自分の望んだものが手に入りやすくなります。」
小野さんのもとに寄せられる相談のうち、最も多いのが「セックスレス」の悩みだという。
■よくあるセックスレス事情(抜粋)
・どちらかが子どもを持つことを目的にセックスしている(目的を果たしたら、もう行為はいらない)
・産後に夫婦の性関係が崩れて立て直せない(仕事・家事・育児で疲れている、タイミングがつかめない、「家族」としか感じられない、意見が対立していてセックスどころではない)
ただ、セックスレス自体はそれほど深刻な問題ではなく、ふたりの「したい・したくない」の度合いが著しく違うこと、それについて「会話」や「コミュニケーション」がないこと、それこそが問題だという。
「負けるが花」は、セックスの話をするときも。たとえば、「私はしたいと思ってるよ」と夫に気持ちをさしだす。そこから夫がどうするかは夫に任せる。すると、夫はこちらが思ってもみなかった心の内側を打ち明けることもあるのだとか。
小野さんはカウンセラーとして、不倫中の既婚女性からの相談も否定することなく聞くという。それは「女性が、性のことで一方的に自分を犠牲にしてほしくない」というスタンスがあるから。
「浮気をする側にも、される側にも当てはまる、不思議な法則があることをご存じですか。その法則とは、『気づくべきことがあるから、その状況になった』ということです」
妻が夫に浮気をされた場合、「夫が浮気をするのは、私に女の魅力がないからだ。ああ、もう自信が持てない」と普通は考える。「A 浮気された」→「B 私には魅力がない」→「C 自信が持てない」の順で。
しかし、実は「B 私には魅力がない」・「C 自信が持てない」→「A 浮気された」の順なのだという。
「あなたが向き合うべき課題は『夫の浮気をやめさせること』ではありません。あなたが『自分には女の魅力がない』『自信がない』と思い続けているかぎり、また別の形で、同じような問題が出てきます」
ふむふむ......と食い入るように読んだ。BOOKウォッチでは、セックスレスや不倫で悩んでいる人にぜひ読んでほしい! と思うページをいくつかチョイス。【試し読み】(全3回)でお届けしていく。そちらもお楽しみに。
■目次
第1章 「男性と対等でいたい」と戦う女は、パートナーシップでつまずく
第2章 セックスレス・性の悩み
第3章 浮気・不倫・人に言えない恋愛
第4章 夫婦のお悩みQ&A
■小野美世さんプロフィール
パートナーシップと性のカウンセラー。愛知県生まれ。京都在住。2児の母。結婚前に経験したセックスレス(拒否される側)の悩みを機に、カウンセリングの世界と出会う。2013年、心屋塾認定講師となり、性・セックス・夫婦関係などのカウンセリングやセミナーを行っている。性に関する真摯なブログには、「読むだけで楽になった」「性の悩みへの優しい回答が書いてある」という声が多くの女性たちから届いている。これまでアドバイスしてきた女性約3000人のケースを元に、本書を上梓。
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