今年も大学受験の合格発表シーズンが到来し、創刊100周年を迎えた「週刊朝日」では名物シリーズ「大学合格者ランキング」を筆頭に、大学・受験関連のさまざまな特集が掲載されている。その中でも注目の記事をいくつか紹介したい。
3月4日号の特集では、推薦入試の合格者減とコロナ禍の関連が取り上げられている。特に難関国立大学では志願者・合格者ともに減少していて、募集人数に対する合格者数の割合を示す募集充足率も、ほとんどの大学で100%を切ったという。たとえば、京都大学では合格者数が20人以上減っている。
記事にはこの事態を、「コロナの影響で受験生が推薦要件にある課外活動を充実させられず、大学が求めるレベルに満たない学生が多かった」のではないかと分析する専門家のコメントも。コロナ禍だからといって推薦合格のハードルが下がるわけではないようだ。
「女性差別の疑いがある」と医学部の不適切入試が問題になった2018年の事件から約三年半。3月11日号では今年、全国の国公私立大医学部の男女別合格率で、調査がスタートした2013年度以降はじめて、女性の合格率が男性の合格率を上回り、逆転現象が起こっていると報じている。
一方、記事に登場する医学部予備校代表で医師の高梨裕介さんは、ここ数年で、問題の指摘を受けた私立大よりも男女格差が縮まっている国立大があることに疑念を抱いている。女性差別問題を公にせずに是正し「逃げて得した状態の大学」があるかもしれない、という。
最新号の3月18日号に載っている「私大志願者「トップ20」速報」では、全国の主要私立大学約100校の一般入試志願者数ランキングが公開されている。盛んな情報発信により高い知名度をもつ近畿大学や、成績判定に大学入学共通テストを利用する生徒の受験料を免除する独自の取り組みを行っている千葉工業大学が数字を伸ばすいっぽう、不祥事によるイメージの悪化に苦しむ日本大学は今年も志願者数を減らしている。
2018年に起きたアメフト部の「悪質タックル」事件、昨年の前理事長逮捕など、相次ぐ不祥事のためか、日大の志願者数は昨年比8%減、7663人減。受験料の仕組みが変わった中央大学を除けば、トップ20校で最悪の減少となった。一度ついた悪評を取り除くのには時間がかかりそうだ。
「週刊朝日」ではこの他、合格発表シーズンに合わせて、「高学歴ジャニーズ」とも称されるジャニーズJr.のメンバーの表紙・カラーグラビア登場や、「超難関」とされる東大の「学校推薦型選抜」・京大の「特色入試」を突破した「スーパー高校生」たちの素顔に迫る特集など、気になる企画が多数掲載されている。
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