親に介護が必要になったら、いったい何から始めたらいいのだろう。
介護はライフステージのひとつだから、親と自分のお金と時間を守るには、子どもがマネージメント発想になることが大切。そのための一番やさしい入門書『知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門』(KADOKAWA)が発売された。
芸人で厚生労働省の補助事業『GO!GO!KAI-GOプロジェクト』の副団長でもある安藤なつさんと、介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さんによる共著だ。
安藤なつさんは、中高生の頃から伯父の経営するアットホームな介護施設で毎週末ボランティアをし、高校卒業後も芸能活動と並行して介護の仕事を始めたという。そこで、「大人の介護はプロでも難しいと痛感」。だからこそ、親に介護が必要になったら、「プロの手を借りながら一定の距離を保つことも、介護を続けていくひとつの秘訣なのでは」と感じた。
そのためにも、本書であらかじめ介護に必要な知識を備えていてほしいと語っている。
本書は、安藤さんが介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さんに介護保険制度のおトクなサービスなどをイチから教えてもらう形でまとめられた。「介護サービスは複雑そうだけど、使い倒して生活を守ろう」とサポートする太田さんから、読者も一緒に学ぶような構成になっている。
親が弱ってきたときの最初の相談先や「介護休業制度」への知識があると、時時間やお金を大きく節約できるので、しっかり押さえておこう。介護をプロジェクトととらえると、子どもの役割は「司令塔」と立ち位置を教えてくれ、どう動いたらいいのかわかりやすく教えてくれるので心強い。
また、「介護保険制度」や「医療保険制度」を上手に使うと、1割負担でサービスや医療を受けられるという(所得によっては2~3割の場合もある)。
さらに、離れて暮らす親を見守るための方法まで解説されている。遠方で自分の生活を守りつつ、親をサポートできる方法を探す方にもオススメ。
お二人のコメントは次の通り。
「わかりにくい介護保険制度の、つまずきがちな、スルーしがちな難しいところを皆さんにわかりやすくお伝えできれば嬉しいです。超入門ですので、はじめの一歩にいかがでしょう?」(安藤なつ)。
「介護保険のほかにも、自治体が独自に行うサービスやボランティアサービス、民間サービスとメニューは充実していて、費用を抑えるための制度もあります。使い倒せるように、できる限りわかりやすく解説しました」(太田差惠子)
さらに、本書の目次は次の通り。
■1章 アナタの人生を守るための介護のカタチを考えてみた
■2章 おトクな制度を見逃さない 介護保険、基本のキ
■3章 子どもの時間を守る 在宅の介護サービスは?
■4章 子どもの時間と親を守る 施設介護とは?
■5章 損をしないためにこれだけは知っておく、介護のお金
■6章 離れて暮らす親をサポートする体制作り
巻末資料として、「 要支援・要介護認定申請書の書き方」「高額介護サービス申請書の書き方例」「高額介護合算療養費等支給申請書の書き方例」も付いている。
最後に、二人による「介護はフルオーダーメイト 自分らしい介護のカタチを見つけて」も。キーワードINDEXもあるので、この一冊を使いこなそう。
■安藤なつさんプロフィール
1981年1月31日生まれ。東京都出身。2012年に相方カズレーザーと「メイプル超合金」を結成。ツッコミ担当。2015年M-1グランプリ決勝進出後、バラエティを中心に女優としても活躍中。介護職に携わっていた年数はボランティアも含めると約20年。ヘルパー2級(介護職員初任者研修)の資格を持つ。厚生労働省の補助事業『GO!GO!KAI-GOプロジェクト』の副団長。■太田差惠子(おおたさえこ)さんプロフィール
介護・暮らしジャーナリスト。京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。「遠距離介護」「高齢者住宅」「仕事と介護の両立」などの情報を発信。AFP(日本FP協会認定)の資格も持ち、「介護とお金」にも詳しい。一方、1996年遠距離介護の情報交換の場、NPO法人パオッコを立ち上げ、2005年法人化。現理事長。「親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと」(翔泳社)など著書多数。当サイトご覧の皆様!
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