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女の営業スマイルは「腹黒」で「気持ち悪い」? ただ好かれたいだけなのに...

営業スマイル男女

 営業スマイル。それは本来、顧客や同僚・上司に対して、本心を切り離して笑顔で応対することを指す。しかし実際、恋人や友達への対応も営業スマイルの一種だと感じている人は少なくないはずだ。そういう人は(特に女性は)、なぜか嫌われやすい。

 「ダメな自分をさらけ出す」ことができる人から見れば、営業スマイルは、「あなたには本心を見せませんよ」という拒絶の姿勢に見えるのだろう。すれ違いの結果、営業スマイルをしている人は「腹黒」「得体の知れない奴」として扱われることになる。している側にそんなつもりはなくとも。

 ただ、人に嫌われたくないだけなのに――。果たして営業スマイルは、する側の自己満足なのか、相手への思いやりなのか。そんな答えの出ない悩みを解決......というよりも「浄化」してくれるのが、LINEマンガで連載中の『営業スマイル男女』だ。

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『営業スマイル男女』mako作 ©mako/LINE Digital Frontier

「他人によく思われたい」のジレンマ

 主人公の飯塚まりか(25)は、街の不動産屋さんで働く「他人によく思われたい」気持ちをこじらせた"営業スマイル人間"。素の自分をさらけ出すことができないという悩みを抱えている。友人は少ない。せっかく出来た恋人も、営業スマイルと素の自分との落差に幻滅して去っていった。そのことがトラウマになり、恋ができなくなっている。

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©mako/LINE Digital Frontier

 人に好かれたくて外面をよくしているのに、それが評価されると、素の自分に失望されるのが怖くなる。自分の二面性に悩むまりか。転勤してきたさわやかでキラキラしている営業マンの同僚・戸田に振る舞いを褒められても、「それって作ったわたしのことなんだよね......」と、素直に受け入れることができない。

 

 すると、そこへトラウマの元凶である元カレが登場。戸田とまりかをカップルだと勘違いした元カレは、「ハハッ、相変わらずきっしょい笑顔」といきなり中傷を投げかけ、続けて「アンタもさ 外面の良さに騙されちゃってるなら別れたほうがいいよ~ ぜってーー時間のムダ!」とまりかの急所を打ち抜く暴言を連発。内心怒り狂うまりかだったが、「今 まりか 腹の中真っ黒なんだろ?」と心中を見抜かれ、「作り笑いしてんのもさ、結局自分がいちばんカワイイんだもんな」と自分でも気にしていた点をつかれて、何も言い返せず意気消沈してしまう。

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©mako/LINE Digital Frontier

 自己嫌悪と怒りがごちゃ混ぜになり、メンタルがヤバいことになるまりか(と読者)。それを救ってくれるのが、さわやか同僚・戸田の一言だ。「営業スマイルの彼女と 俺にしか見せないオフの姿とのギャップが魅力なんで」と、彼氏のフリをして元カレを一蹴した戸田は、「他人事とは思えなくて」と呟き、「ついつい外面の良さで乗り切っちゃうんだよね」「いっつもいい顔して断れないし」「その反動でオフはめちゃくちゃ疲れてる」と、まりかにとっては既視感のあるフレーズを並べる。あれ? これってもしかして......?

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©mako/LINE Digital Frontier

 そう、戸田はまりかと同じ"営業スマイル人間"だったのだ! この後、二人はいろいろあって偽装カップルとしてラブコメを繰り広げることになるが、大切なのは、戸田がまりかの悩みを共有してくれることだ。人間、自分の生き方を簡単には変えられない。だが、同じ悩みを共有してくれる人が居れば、世界はまったく違って見えてくる。このラブコメは、問題を解決はしてくれないが、まりかと読者の悩みを見事に「浄化」してくれる。悩んでいる人は読もう!

「営業スマイル男女」をLINEマンガで読む

※画像提供:LINE Digital Frontier


 
  • 書名 営業スマイル男女
  • 監修・編集・著者名mako 作
  • 出版社名LINE Digital Frontier

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