朝晩の空気がだいぶ冷たくなってきた。冬は手足が冷えて、肩こりや腰痛が常にも増してひどくなる。一方で、コートを着たまま電車に乗ったりセーターを着て仕事をしていると、暑くてワキ汗が気になることも。
10月28日発売の『こころと体がラクになるツボ押し養生』(学研ホールディングス)では、中医学の専門家、田中友也さんが、季節ごと、症状ごとに、おすすめのツボで不調を和らげる方法を詳しく紹介している。
冬の冷えには、手指の間にある「八邪(はちじゃ)」、足指の間にある「八風(はっぷう)」をつまむのが効果的だ。これらは末端の血行をよくしてくれるツボで、水かきをつまむように刺激すると、じんわり温まってくるのを感じる。手と足で握手をすれば、八邪と八風を同時に刺激できる。
春の不調、花粉症による鼻炎・鼻づまりを軽減するツボも。小鼻の両脇、ほうれい線の上の「迎香(げいこう)」、さらに小指1本分上がったところにある「上迎香」をやさしく押すと、すっきりしてくる。
夏は背中・腰・足首のツボを露出せずに「隠して」冷房病から体を守るといい。
秋は理由もなく物憂げになってしまう季節。頭や胸、手にはメンタルにも効くツボがある。
四季だけでなく、長夏(ちょうか。梅雨の時期にあたる)の不調に効くツボも紹介。
肩こりや腰痛・頭痛、便秘、不眠など、1年を通してよくある不調に聞くツボも紹介している。
たとえば「肩こり」。肩のラインがこるなら「肩井(けんせい)」を、首のつけ根がこるなら、手の小指側の側面にある「後渓」を押す。こっている場所だけでなく、「血行不良タイプ」「冷えタイプ」「ストレスタイプ」といった自分の体質に合わせてツボを刺激すると、さらに効果的だ。
さらに、急な腹痛、眠気、二日酔い、しゃっくりなど、すぐになんとかしたいときに使える「いざというときに頼れるツボ」や、各不調におすすめの食材や生活習慣など、ツボ押し以外の「プラスの養生」も紹介。慢性的な心身の不調以外にも役立てることができる。
ワキ汗を止めるツボはこちら。舞妓さんがワキに汗をかかないよう帯で圧迫しているツボとしても有名だという。
鍼灸師と国際中医専門員などの資格を持つ田中さん。「ツボは必ずしも100%正確に押す必要はない」という。「ツボがある一帯をもんだりさすったりすれば、目的のツボも自然と刺激できる」そうだ。「気持ちいいと感じたところがツボ」と考えても良い。
初心者にはツボの場所がよくわからず、ここでいいのかな?と自信がないが、「その辺を」「だいたい」「なんとなく」刺激すればよいというから、気楽にできる。
本書は下記の3部構成。
●はじめに&プロローグ:中医学やツボについての基礎知識
「ゆるいツボ押し養生」のベースにあるのは確かな知識。ツボを語る上で欠かせない「気・血・水」の役割や、季節と体の関係など、「ここを読まなくてもツボ押しできるけれど、読んだら中医学の考え方の基本がざっくりわかる」情報を解説します。
●Part1:「よくある不調に効くツボ」
肩こり・腰痛・頭痛・便秘・生理痛・冷え・不眠など、通年よく起こりがちな11の不調に効くツボを紹介します。万人向けの基本のツボのほか、体質によって不調の原因が違い、効くツボも違う場合があるので、簡単な体質チェックをおこなったうえで、その人に最適なツボも紹介しています。
●Part2:「季節の不調に効くツボ」
季節との関係に重きを置いているのも本書の特色のひとつ。人間も自然の一部。とくに、四季や梅雨があり気候の変化が顕著な日本では、その季節特有の不調に悩まされることも多く、この2章では季節ごとの心身の不調に効くツボを詳しく紹介しています。
ツボ押しのために毎日体を触ると、心身の日々の変化を感じ取ることもできる。仕事や家事、育児に頑張りすぎると、ついつい休むのを忘れてしまう。意識的に自分をねぎらってみてはいかがだろうか。
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